イチローは満票殿堂入りなるか? 米経済誌が分析するジーターが1票足りなかった理由
ジーター氏は遊撃手500人の中で、守備力を示す指標の1つで497番目
ヤンキース一筋で通算3465安打を放ったデレク・ジーター氏が21日(日本時間22日)、資格1年目で米国野球殿堂入りした。得票率99.7%で史上2人目の満票選出にはあと1票足りず、多くのファンは怒りをあらわに。その“犯人探し”をしだすほどだが、米経済誌「フォーブス」は意外に思っていないようだ。
筆者のモーリー・ブラウン氏はBBWAA(全米野球記者協会)に所属して5年目で、まだ殿堂入りの投票権はない。同氏は仮に投票するとしたらジーター氏に入れると前置きしつつも、「ジーターに投票しなかった記者が1人だけだったことに、私は驚いている」という。
ジーター氏はヤンキース一筋の遊撃手として20年間で歴代6位の通算3465安打をマーク。オールスター戦には14度選出され、ゴールドグラブ賞を5度獲得。キャプテンとしてチームを牽引し、ワールドシリーズに7度進出して5度の世界一に貢献した。ステロイド問題がMLBで取り立たされた時も全くの無風で、満票にふさわしい選手だったと言える。
しかし、記事は「彼の守備は特筆すべきものではなかった」と指摘。ある守備の指標ではジーター氏は遊撃手500人の中で、守備力では497番目だったという。ヤンキース移籍後に遊撃手から三塁手に転向したアレックス・ロドリゲス氏は同じ指標で全体99位に入っていた。
唯一満票で選出されたリベラは歴代最多652セーブをマーク。通算1173奪三振、防御率2.21も圧倒的で、正真正銘、抑え投手のカテゴリーの中では「最高の投手」として考えられる。それに対してジーター氏は肩を並べられるのか、というのがブラウン記者の言い分だ。
となれば、次の満票はさらにハードルが上がるだろう。「将来的に満票で殿堂入りの可能性を持つ選手は2人いることになる」とブラウン氏が言及したのは、1人はイチロー氏、そしてもう1人はエンゼルス・大谷翔平投手の同僚であるマイク・トラウト外野手だ。「今回のジーターのケース同様、彼らが初年度で満票選出にならなくても、驚いてはならん」とブラウン氏。次の満票投票での選出は誰になるだろうか。
(Full-Count編集部)