ロッテは佐々木朗ら支配下指名全5人、ハムはゼロ…　キャンプ1軍スタートのパ新人は？

ロッテは高校生2人、大学生3人の支配下新人全員が1軍スタートとなった

　2月1日に各地でプロ野球の春季キャンプが始まった。各チームにとっては1シーズンを戦い抜くための基礎を作る重要な期間でもあるが、首脳陣にとっては各選手、とりわけ新戦力の状態を見極めるための材料にもなる。

　開幕1軍入りを果たすためには対外試合やオープン戦で結果を出すことが求められるが、そこで多くの出場機会を得るためにはキャンプでのアピールが不可欠。そのため、1軍メンバーに抜擢されたルーキーたちにとって、この時期は自分の実力を認識してもらうと共に、開幕1軍入りの可能性を上げるための最初のステップともなるだろう。

　今回は、春季キャンプの1軍メンバー入りを果たした新人選手を球団ごとに紹介。それぞれのチーム事情に触れながら、今後が楽しみなルーキーたちの顔ぶれを見ていきたい。

【日本ハム】
なし

　日本ハムはパ・リーグ球団で唯一、新人選手をキャンプ開始時点では1人も1軍に帯同させていない。とはいえ、ドラフト1位の河野竜生投手をはじめ3人の社会人出身投手を指名し、5位から7位まで3人連続で大学出身の選手を獲得している。昨季は終盤に失速して5位に沈んだだけに、選手層の拡充は必須だ。これから始まる競争に勝ち抜き、即戦力として最初に存在感を放つのはどの選手だろうか。

【楽天】
小深田大翔内野手（ドラフト1位）
黒川史陽選手（ドラフト2位）
津留崎大成投手（ドラフト3位）
瀧中瞭太投手（ドラフト6位）

　今オフに大きな血の入れ替えを断行した楽天は、ドラフト1位の小深田をはじめ、4人の新人選手が1軍スタート。プロでの実績も豊富な新戦力がチームに多く加わった中で、即戦力の期待がかかる大卒および社会人の3選手が、開幕1軍入りに向けてどれだけアピールできるか。また、ドラフト2位の高評価を受けプロ入りした高卒の黒川にとって、初めて体験する1軍キャンプは貴重な経験となることだろう。

【西武】
宮川哲投手（ドラフト1位）
浜屋将太投手（ドラフト2位）
柘植世那捕手（ドラフト5位）

　昨季はチーム防御率がリーグ最下位と投手陣の立て直しが急務な西武は、上位指名した社会人の2投手がさっそくキャンプから1軍入り。ドラフト1位の豪腕・宮川と、21歳という若さも魅力のサウスポー・浜屋は1年目からチームの救世主となれるだろうか。ドラフト5位の柘植は昨季大車輪の活躍を見せた平井克典投手の後輩にあたり、キャンプで早速先輩の球を受ける機会がありそうだ。

【ロッテ】
佐々木朗希投手（ドラフト1位）
佐藤都志也捕手（ドラフト2位）
高部瑛斗外野手（ドラフト3位）
横山陸人投手（ドラフト4位）
福田光輝内野手（ドラフト5位）

　4球団競合を経て入団した剛速球右腕・佐々木朗投手をはじめ、今年のドラフトで本指名された1位から5位の選手すべてが1軍キャンプに参加することになった。将来が期待される高卒投手2人に対し、大卒野手の3人はキャンプ次第で開幕1軍が見えてくる。捕手、外野手、三遊間とそれぞれ1軍に割って入る可能性が十分にあるポジションでもあり、各選手がプロとしての好スタートを切れるかに注目だ。

【オリックス】
村西良太投手（ドラフト3位）
勝俣翔貴内野手（ドラフト5位）

　オリックスは例年社会人の即戦力を指名することが多かったが、2019年は高校生が3人、大学生が2人と、将来性を重視したドラフトを行った。その中でも即戦力候補として期待がかかる2人の大学出身選手が1軍キャンプに抜擢されている。昨季チームは多くの若手を登用しただけに、2人もその流れに乗りたいところ。年齢の近い先輩たちとの競争を勝ち抜き、開幕1軍の切符を手にできるか。

【ソフトバンク】
佐藤直樹外野手（ドラフト1位）
海野隆司捕手（ドラフト2位）
津森宥紀投手（ドラフト3位）
柳町達選外野手（ドラフト5位）

　リーグ王座奪還と4年連続日本一を目指すソフトバンクは、ドラフトで指名した5人のうち、高卒ルーキーの小林珠維内野手を除く4人を1軍キャンプに帯同させた。日本人登録であるバレンティン外野手の加入もあり、1軍枠を巡る競争はさらに熾烈になるが、昨季は故障者続出でやり繰りに苦しんだのも事実。不測の事態に備えた選手層の拡充という意味でも、ルーキーたちが期待通りの活躍を見せられるかは重要だ。