借金7も成長の糧―ハム栗山監督「思い通りにいかないから何かが生まれる」

圧倒的な強さ見せる本拠地へ、「何とかしなきゃいけない」

 日本ハムの栗山英樹監督は26日、ソフトバンク戦を前に「焦ってはいないけれど、何とかしなきゃいけない」と気持ちを奮い立たせた。

 今季はホームで14勝7敗と圧倒的な強を見せる一方、ビジターでは4勝18敗と大きく負け越している。前夜も大宮で西武に逆転負け。借金7を抱えて本拠地に戻った。

「(ホームで着用中の)黄色(のユニホーム)じゃない時が悪すぎる。そんなにたくさん負けるチームじゃないんだけど、普通にできていない。ホームは北海道のファンの皆さんの力で普通に戦える」

 ソフトバンクとは今季3勝3敗。7連勝中というホームの地の利を生かして借金返済をもくろむ。日本一になった昨季から一転、苦しい戦いが続く中、栗山監督は「思い通りにいかないから何かが生まれる」と信じている。

 前夜の西武戦もそうだ。右肘痛を克服して400日ぶりに1軍登板した中村勝投手が5回2失点と好投しながら逆転負けしたが、決して誰かを責めることはしない。「勝たせてやりたいと必死になると、うまくいかないことがある。人がやるものだから面白みがあるし、思うようにいかない。だから人として成長する学びが必要」と成長の糧として前向きにとらえた。

 育成しながら勝つという難題に挑み、5年間で2度のリーグ制覇を果たした指揮官は前しか見ていない。

【了】

石川加奈子●文 text by Kanako Ishikawa

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