日ハム育成ルーキー樋口が無我夢中の“プロ初安打” 「それどころじゃなかったです」

日本ハム・樋口龍之介【写真:石川加奈子】
日本ハム・樋口龍之介【写真:石川加奈子】

栗山監督も「苦労した人たちがプロ野球に入って、結果が出ると、うれしい」

■日本ハム 7-7 巨人(オープン戦・4日・札幌ドーム)

 日本ハムの25歳の育成ルーキー、樋口龍之介内野手が4日、巨人とのオープン戦で“プロ初安打”を放った。

 9回1死一塁、カウント1-2と追い込まれながら、左腕・高木の外角チェンジアップに食らいついて中前に運んだ。「必死こいてバットを出しました。本当にがむしゃらと言うか、自分で言うのも何ですけど、一生懸命やっていたので、あんまり感情がなかったです。“抜けろ”と思ったですけど」。ベンチは大盛り上がりだったが「次、走塁があるので、それどころじゃなかったです」と一塁ベース上での無表情が逆に初々しかった。

 初めて1軍に合流した前日3日は三塁の守備のみで打席に立つことはなかった。この日はビヤヌエバに代わって5回の守備から途中出場。6回の第1打席は初球から桜井のカーブをフルスイングして最後は空振り三振。7回の第2打席は四球を選び、第3打席で結果を出した。

 横浜高、立正大、BCリーグ・新潟を経て、育成ドラフト2位で入団した。栗山英樹監督は「本当に良かったですね。苦労した人たちがプロ野球に入って、結果が出ると、うれしい」と目を細めた。

 プロとしての第一歩を踏み出した樋口は「1軍でプレーしたいと思いましたけど、改めてプレーしてみると足りないところだらけ。ちょっとずつ実戦やって前に進めたらなと思います」と、1本の安打に満足することなく愚直に歩を進める。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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