広島、“首位攻防戦”連勝で今季最大5差も…緒方監督「まだまだ、一戦一戦」

2位阪神に連勝も気を引き締める、先発・大瀬良には「こういう投球の確率を増やして

 広島は25日、マツダスタジアムで行われた阪神戦に5-0で勝利した。2位との直接対決に連勝し、ゲーム差は今季最大の「5」に広がったが、緒方監督は「まだまだ、一戦一戦を戦っていくだけ」と気を引き締めていた。

 先発の大瀬良が7回無失点で5勝目。初回に2死から糸井にライト線を破られたが、鈴木の好返球でニ塁への進塁を躊躇した糸井をアウトにした。緒方監督は「そういうところだね」と、初回のプレーがポイントだったかという記者の質問に頷き、「ランナーを置く場面が多かったが、粘って投げ切れたのは収穫でもあるし、自信にもなるはず。ピンチの時も、ギアを上げて抑えていたし、そういう投球の確率をこれから増やしていって欲しい」と大瀬良を評価。期待も寄せた。

 大瀬良は「今日は力で押すことができた。自分自身、本来はストレートが軸になるボール。1回を終わった時点で、アツさん(會澤)から、今日は真っ直ぐがいいと言われたので、そこからはピンチの時には真っ直ぐでいこうと決めた」と投球を振り返った。「逆球もあったし、コントロール的にはアバウトだったが、ポップフライも多かった。甘いボールもあったけど、フライになるのはしっかり回転をかけられたいいボールが投げられたからだと思う」と、力でねじ伏せる内容で、阪神打線に8安打を浴びながらも得点を許さなかった。

  4点リードの8回には中崎を投入。緒方監督は「今日は僅差なら、ビハインドの展開でも投げさせたいと思っていた。しばらく投げていなかったし、来週は関東の天気も悪いようなので、登板間隔が空くのは良くないと思っていたので」と、リリーフ右腕への配慮も忘れていない。

 レギュラーシーズンの再開となる首位攻防戦で、雨天中止を挟んでの2連勝。先を見据えた選手起用も含めて、リーグ連覇に向けて順調なリスタートを切ったと言えそうだ。

【了】

大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo

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