「家族を連れてくるか葛藤している」 元燕助っ人ら明かす韓国での新型コロナ隔離生活

昨季までヤクルトでプレーしたデービッド・ブキャナン【写真:荒川祐史】
昨季までヤクルトでプレーしたデービッド・ブキャナン【写真:荒川祐史】

元燕ブキャナンらの新型コロナウイルスによる隔離生活を米紙が伝えた

 元ヤクルトで、韓国プロ野球サムスンのデービッド・ブキャナン投手は新型コロナウイルスの検査で陰性との結果を受け、8日から練習に合流した。米紙「フィラデルフィア・インクワイアラー」は、米国からの渡韓後に義務づけらけた14日間の隔離生活の様子などを伝えている。

 17年からヤクルトで3年間プレーしたブキャナンは新型コロナウイルスが流行する2月末までサムスンの沖縄キャンプに参加。韓国プロ野球が延期となって米国へ一時帰国した後、韓国へ向かった。韓国では海外からの入国者に入国日から隔離が義務付けられており、新型コロナウイルスの1次検査は陰性だった右腕も自宅隔離生活となった。

 大邱(テグ)市の繁華街にある高層アパートで隔離生活となったが、その生活は決して良い気分ではなかったようだ。野球はできず、ブキャナンは読書をしたり、ギターで曲を覚えたり……。食事はレストランからのデリバリーを利用したり、球団通訳にお願いしていたという。ただ、買ってきてもらったものを直接受け取るわけにもいかず、部屋のドア前に置かれる徹底した隔離ぶり。同じ生活を送っていた前ロイヤルズのベン・ライブリーは記事で「快適な監獄に居るような気分だったよ」と振り返っている。

 その日々は2週間。ブキャナンは新型コロナウイルスの2次検査でも陰性と診断されて、晴れて練習合流となった。4月21日の練習試合再開、韓国プロ野球が目指す5月上旬の開幕へ急ピッチの調整が求められる。ただ、どこか気分は晴れないようだ。妻アシュリーさんと生後18か月になる息子のブラッドリー君は米国のまま。現時点で米国から韓国へ渡れば、14日間の隔離生活となるだけに、右腕は「大邱に連れてくるかどうかについて、葛藤している」という。

 世界中で大流行する新型コロナウイルス。元ヤクルト助っ人へ与える影響も大きいようだ。

(Full-Count編集部)

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