イチローが語る“哲学” 野球は「自分の限界を見極められる唯一の手段」

マーリンズ・イチロー【写真:Getty Images】
マーリンズ・イチロー【写真:Getty Images】

イチローがサムスン電子のVR動画に登場、「準備」「努力」「成功」について語る

 メジャー17年目のシーズンで米国外出身選手の最多安打記録を塗り替えたマーリンズのイチロー外野手。6日(日本時間7日)のカージナルス戦で2安打をマークし、通算3054安打として、歴代24位だったロッド・カルー(3053安打)を抜き去った。まさに偉業。ただ、背番号51はこれまでのキャリアについて「成功したのかどうかは分からない」と明かしている。

 このたび、サムスン電子が「準備の美学(Ichiro Suzuki: The Art of Preparation)」と題したVR動画を公開。イチローについて特集しており、本人や通訳のアラン・ターナー氏へのインタビューも行っている。一見の価値がある動画で、イチローがこれまでどのようにして野球を向き合ってきたのか、その“哲学”をうかがい知ることが出来る。

 イチローは「生まれつきの才能というのはこの世界でやるには必要だと思います」としながら、“努力”の大切さを説く。「ただ、もう1つ重要なことは自分の中で限界が見えたときにもう少し頑張れたかどうか」。これが大切だとした上で「それを自分なりに重ねたきたという自負はあります」と話している。

 通訳でありながら、キャッチボールの相手やフリー打撃の投手役を務めることもあるターナー氏も、動画の中でイチローについて「いつも人に言うのは、彼よりスイングしている人は地球上にはないということです」と説明。イチローは、シーズン中の休日も必ず球場などでトレーニングすることで知られており、キャンプインしてからシーズンを終えるまで、ターナー氏にも1日たりともオフはないという。

 イチローは「準備をするというのは、その日一日が終わったときに、後悔しない。言い訳の材料を作らない」ことだと説明。そして、「今は、昨日できなかったことが一番悔しい思い出として、残ってます」と言う。

準備は「言い訳の材料を作らない」こと、野球は「限界を見極めることができる唯一の手段」

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