MLBコミッショナー、7・5開幕案を楽観視「合意に大きな自信を持っている」

MLBのロブ・マンフレッドコミッショナー【写真:Getty Images】
MLBのロブ・マンフレッドコミッショナー【写真:Getty Images】

大リーグ機構は無観客で行うなどとした今夏開幕案で選手会と協議している

 大リーグ機構(MLB)のロブ・マンフレッド・コミッショナーは14日(日本時間15日)、新型コロナウイルスの影響で延期となっている大リーグの今夏開幕を期待した。マンフレッド氏は米放送局「CNN」に出演し、「今年の夏に野球ができると期待している。無観客試合を行うことについて、プランを練っている。しかしこうしたプランの全ては公衆衛生の状況、そして選手や他の雇用者たちが安全に仕事ができると我々皆が判断できるかどうかだ」と話した。

 MLBは7月4日(同5日)に無観客で行うなどとした開幕案を選手会と協議している。その協議は難航の様相を呈しているが、マンフレッド氏は開幕を迎えた台湾や韓国のプロ野球を調査。健康面を最優先して合意を目指す。「『安全に野球ができる』と多くの選手を説得出来ると期待している。野球を再開する上で、健康面でのプロトコルは(文書が)80ページもの長さに及ぶ。極めて詳細な部分までまとめられている。チャーター便での移動の仕方。そのチャーター便の清掃の仕方。誰が球場へアクセスできるのか。などなど、すべてを包括している。球場にいる従業員も選手たちとは孤立することになる」と熱く語った。

 選手会との協議の焦点となるのは新たな年俸削減案だ。大リーグ機構と選手会は3月末に試合数が削減された場合は162試合からの割合で年俸を支払うことで合意しているが、無観客試合で各チームの収入が減少するため、MLB側が新たな年俸削減を要望すると予想されている。

 シーズン中止となれば、およそ40億ドル(約4280億円)の損失に達する可能性を指摘したマンフレッド氏は「選手は安全に野球を再開できるだけでなく、経済的な問題も解決できるということに合意すると、私個人としては大きな自信を持っている」と話した。すでに18年サイ・ヤング賞左腕のレイズ・スネル、レッズのバウアーらが不満を示しているが、MLBコミッショナーは開幕案の早期決着に自信をのぞかせた。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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