年俸削減案猛反発の裏で代理人ボラス氏が暗躍? 選手にメールで提案破棄を要求

大物代理人のスコット・ボラス氏【写真:Getty Images】
大物代理人のスコット・ボラス氏【写真:Getty Images】

各球団の財政問題は借金返済に端を発しており、それを選手が救済する必要はないと主張

 7月4日(日本時間5日)の独立記念日前後の開幕を目指し、選手会との調整が続いているMLB。26日(同27日)に提示された新たな年俸削減案には選手会側から猛反発が噴出している。そんな中、大物代理人のスコット・ボラス氏がクライアントである選手たちにメールで通達。年俸削減要求を断るよう伝えていることをAP通信が報じている。

 ボラス氏は選手に宛てたメールの中で、新型コロナウイルスによって生じた球団の財政問題は、債権発行による資金調達経営に端を発していると主張。ただ試合を行うだけなら試合数に応じた給料を選手に支払い球団組織を運営するのに十分な収益はあるものの、フランチャイズの購入や球場の改修費、球場周辺の土地開発費用などの返済が球団の資金繰りを圧迫しており、「こういったローンの支払いに役立せるために、オーナーたちは選手たちに更なる減俸を求めている。彼らが求めているのは救済だ」と新たな年俸減額案を批判した。

 その上で「3月26日にMLBと組合が合意した条件を選手たちは変えるべきではない」と選手に通達。「忘れないように。野球は君たち抜きには成立しない。選手はオーナーを救済するためにさらなる年俸削減に同意するべきではない」と強気の姿勢で臨むよう促している。

 スコット・ボラス事務所のクライアントの一人であるシャーザーは、SNS上で「これ以上MLBと給与の減額について話し合う理由はない」と発言。年俸削減案への選手の猛反発の陰には、大物代理人の存在も影響しているといえそうだ。

(Full-Count編集部=AP)

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