メジャー球団のハム大谷視察を現地メディアが続々報道「念のための宿題」

日本ハム・大谷翔平【写真:石川加奈子】
日本ハム・大谷翔平【写真:石川加奈子】

14球団22人の関係者が札幌に集結、争奪戦に早くも火花

 8月31日に本拠地ソフトバンク戦で本格的な先発復帰を果たした日本ハム大谷翔平投手。ヤンキースのキャッシュマンGMをはじめメジャー14球団22人の関係者が大挙した“復帰戦”の様子は、NYの地元紙「ニューヨーク・デイリーニュース」をはじめ複数の米メディアで続々と報じられている。

 この日、60球程度の球数制限が設けられていた大谷。初回に先頭明石への4球目で、いきなり最速160キロを計時。制球が乱れる場面もあったが、3回まで無安打2四球で無失点とした。だが、1点リードの4回に柳田に160キロ速球をセンター前へ返され、同点とされると、福田に逆転3ランを被弾。3回1/3を投げて3安打4奪三振3四球4失点(自責4)でマウンドを下りた。

 ヤンキースのキャッシュマンGMはアフターマンGM補佐と視察。地元紙「ニューヨーク・デイリーニュース」電子版では「日本でヤンキースGMブライアン・キャッシュマンが見守る中、ショーヘイ・オオタニが登板」の見出しで速報を掲載。キャッシュマンGMが日本の報道陣に対し「ノーコメント。札幌はきれいな街だね」と答えた様子を伝えると同時に、ヤンキース一行は野手大谷の視察をする予定にも触れている。

 ニュージャージー州最大のニュースサイト「NJ.com」では「キャッシュマンはバックネット真裏でオオタニのパフォーマンスをチェックした」と紹介。大谷は「投打両方の才能を持つため、ベーブ・ルースの異名を執る」とし、「ヤンキースと他球団は、今季終了後に大谷が日本を離れると決断した時に備え、念のための宿題をしている」と解説している。

 米スポーツ専門局「FOXスポーツ」の敏腕記者ケン・ローゼンタール氏は、自らのツイッターで「現地にいるスカウトによると、大谷視察のために球団に申請を出したチームは、ダイヤモンドバックス、オリオールズ、レッドソックス、カブス、レッズ、インディアンス、ドジャース、ヤンキース、パイレーツ、マリナーズ、レンジャーズ、ブルージェイズ、ナショナルズ」と伝えるなど、やはり大谷を巡る各球団の動きには、米メディアも大きな関心を寄せているようだ。

 今季は右足首と左太もも裏の怪我で出遅れた大谷だが、シーズン開幕前は早ければ今季終了後にもメジャー移籍する可能性を伺わせていた。今季終了後に移籍となれば、米新労使協定の新規定により、大谷の契約金には上限が設けられるため、資金が潤沢ではない地方球団でも獲得できる可能性は十分だ。ただし、移籍する場合にはポスティング制度を利用すること必要。果たして大谷自身と日本ハムがどんな結論に達するのか。今オフは片時も目が離せなそうだ。

(Full-Count編集部)

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