西武・辻監督、本拠今季初の有観客「5万人の前でやったような…」「超満員に感じる」

西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】
西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】

黄金期の水色ユニ着用し4811人大喜び、チームは3位浮上

■西武 8-3 ロッテ(21日・メットライフ)

 西武は21日、本拠地メットライフドームに今季初めて観客を入れてロッテ戦を行い、8-3で勝ちロッテを抜いて、3位に浮上した。この日から3試合は、1980年代から90年代の黄金期をイメージした水色基調の「ライオンズ70周年ユニホーム」を着用するとあって、入場制限により4811人にとどまった観客も大喜び。拍手がドームの屋根に大きく反響した。

「スタンドはところどころ空いてはいますが、これだけまんべんなくお客さんがいると、超満員に感じます。5万人の前でやったような気がします」。辻発彦監督は試合後、異例のお立ち台に上がり、場内放送に乗せて感慨深げに吐露した。

 辻監督自身、かつてはこの日着用したような水色のユニホームを着て黄金期を支えた名二塁手。「たくさんのファンの前で初めて試合ができて、また復刻のユニホームということで、勝利できて非常にうれしいです」と声を弾ませた。

 指揮官に先立って、ここ9試合連続で「1番・中堅」でスタメン出場している4年目・22歳の鈴木将平外野手が、プロ入り後初のヒーローインタビューを受けていた。この日は同点で迎えた5回1死二、三塁で勝ち越し右犠飛、6回にも右前へ2点適時打を放つ活躍だったが、辻監督は「いや! 将平はいま勉強中です。ご覧の通り、守備で左中間に飛んだ打球をお見合いするようなボーンヘッドもします」と手厳しく評した。

 もちろん、鈴木を誰よりも買っているのは、1番に抜擢している辻監督。「彼のいいところは、前向きに向かっていく気持ち。チャンスで高めの変化球を1発で仕留めて犠牲フライを打ちましたし、2点タイムリーもいいヒットでした」とフォローすることも忘れなかった。

 前週に敵地で行われた対楽天6連戦は2勝3敗(1試合は雨天中止)で負け越したが、久しぶりに本拠地のスタンドに駆け付けたファンの前で、首位追撃のきっかけをつかんだか。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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