広島・田中広輔の活躍がスゴイ 際立つ「出塁」でMVP級の活躍
盗塁王、最高出塁率のタイトルを獲得した広島・田中広輔
セントラル・リーグは10日の阪神-中日戦で、レギュラーシーズンの全日程を終了。これによってタイトルホルダーも確定した。広島・田中広輔は盗塁王に加え、最高出塁率のタイトルを初受賞。目立たないが、リーグ連覇を果たした広島にあって田中の貢献度は極めて大きい。
数ある打撃タイトルの中で、「最高出塁率」は注目度が少ない。NPBで表彰される正規のタイトルだが、ほとんど報道されることはない。それはこのタイトルを取る選手が、首位打者や本塁打王など、他のタイトルも併せて取ることが多いからだ。
出塁率は「打率+四死球での出塁率」だから、打率が高い打者は出塁率が高くなる。また、本塁打者は勝負を避けられることが多く四死球が増える。このために、首位打者、本塁打王が最高出塁率のタイトルを取ることが多いのだ。
しかし田中は今季、打率は.290(11位)、本塁打は8本(29位)。それでいて出塁率は1位の.398、これは田中がいかにボールを見極めて四球を選んだかを意味している。
今季、セ・リーグ打者の総出塁数(安打+四死球)5傑を見れば、田中のすごさが見えてくる。
田中広輔(広)268(164安打89四球15死球)出塁率.3982
丸佳浩(広)258(171安打83四球4死球)出塁率.3975
筒香嘉智(De)238(143安打93四球2死球)出塁率.396
坂本勇人(巨)228(157安打68四球3死球)出塁率.372
山田哲人(ヤ)227(130安打91四球6死球)出塁率.364