CY賞争いでも飽くなき探究心 なぜダルビッシュは“マエケン・チェンジ”を導入したのか

カブス・ダルビッシュ有(左)とツインズ・前田健太【写真:AP】
カブス・ダルビッシュ有(左)とツインズ・前田健太【写真:AP】

登板前日に前田健太と話→チェンジアップの投げ方を聞く→公式戦で即実践

■ツインズ 4-0 カブス(日本時間21日・シカゴ)

 カブスのダルビッシュ有投手は20日(日本時間21日)、本拠地のツインズ戦で先発登板し、7回途中9奪三振、9安打4失点。今季ワースト失点で今季3敗目を喫した。リーグ単独トップの8勝目はならず、防御率2.22はリーグ7位に。レッズ・バウアーらとのサイ・ヤング賞争いへ手痛い黒星となったが、その一方で投球の幅を広げる登板となった。

 登板前日。ダルビッシュはツインズ・前田健太投手と連絡を取り、「チェンジアップの投げ方を教えてもらった」という。自身の落ち球スプリットへの“違和感”から試合での導入を決めた。

「対左だとカットしたり、縦にいい落ち方をしても、前から言っているんですけど、思ったより振ってくれないというか、(打者に)僕のイメージと違う感じの反応されるのはすごく嫌なんですよね。今日の変化量を見ても、いつもより落ちているし、ちょっとフェードがかかっているので。しかもコントロールしやすいということもあって、対左に対して。これから先、来年もそうだし、すごく大きな球になるんじゃないかなというふうには思います」

 前田からチェンジアップの握り方から教わり、試合でつかんだ手応え。今季レギュラーシーズン中の登板は残り1試合。自分なりにアレンジを加えていくという。

「握りが前田選手と全く同じなので、自分なりに小指の位置であったりとか、ちょっとその、この4日間で修正して、もう少し使えるものにしたいかなと思います」

 米メディアでは11個の変化球を持つとされている。そこに“マエケン・チェンジ”が加われば……。試合ですぐに使えてしまう器用さはさすがだが、サイ・ヤング賞争いを続ける中での探究心、向上心。ダルビッシュには頭が下がるばかりだ。

【動画】ダルビッシュも参考に! 前田健太が左打者をきりきり舞いにするチェンジアップの実際映像

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