「彼を助けるのは我々」 プロ初4番の鷹・川島がバレンティンに見せた“気遣い”

ソフトバンク・川島慶三【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・川島慶三【写真:藤浦一都】

試合前の円陣でバレンティンのインスタ投稿をフォローした川島

■ソフトバンク 7-5 日本ハム(2日・PayPayドーム)

 2日に行われた日本ハム戦で、プロ15年目で初の4番で起用されたソフトバンクの川島慶三内野手。初回にいきなりチャンスで打席が巡ってくると、先制の適時打を放った。2安打と気を吐き、チームの2連勝に貢献した。

 初回に先頭の周東が左前安打で出塁。2死二塁の状況で打席に立つと、日本ハム先発の上原から三遊間を破る左前安打。俊足の周東が一気に生還して先制点を生む適時打となった。3回には柳田の適時打で1点を追加した直後、四球を選んで後続に繋ぎ、中村晃の犠飛で1点を加えた。

 自身の4番起用を試合前練習中に知ったという川島。正式に伝えられても「信じていなかった」という、本人も驚きの起用だった。起用に応える活躍に試合後は「みんなに冷やかされながら逆にリラックスしていけました。『いつも通りいけ』と。4番でタイムリーが打てて嬉しかったです」と笑顔だった。

 試合前には盟友へ“粋な計らい”も見せていた。円陣での声出しに指名されたのは、この日1軍復帰を果たしたバレンティン。ヤクルト時代から親交の深い友人は、自身のインスタグラムで“意味深”な投稿をしたことで批判的な注目を集めることとなっていた。

 円陣の中心でバレンティンが話し出すと、おもむろに川島が登場。「『幸せはお金で買えない』って言ってたけど、その件に関してはほんと違うから。家族と会いたい、以上!」と、バレンティンの投稿をネタにして心境を“代弁”。その言葉を通訳から聞いたバレンティンとグータッチを交わしていた。

 この行動についても川島は「いろいろね大変なネット社会なんで言う人はいるんで。でも、彼を助けるのは我々ですし、やりやすい環境を作ってあげて1軍でやってもらいたい。絶対必要だし、みんなも言っているし、これからじゃないですか」と語り、フォローを忘れない。

「勝ったことがデカいんです。それだけです。テッペンを取りたいんです」と言う川島。37歳のベテランは出場機会こそ限られるものの、今のチームには欠かせぬ存在だ。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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