ソフトB今宮、“遊び“のブルペンで驚異の回転数 一流投手並みにスタッフ驚き

ブルペン入りしたソフトバンク・今宮健太【写真:藤浦一都】
ブルペン入りしたソフトバンク・今宮健太【写真:藤浦一都】

スライダーで2400回転計時も…あらためて気付かされた課題とは?

 15日、ソフトバンクの今宮健太が誰もいないブルペンに現れて40球を投げ込んだ。「遊びのつもり」で投げた今宮だが、自分のインステップの激しさを実感。退団した鳥越裕介コーチから「直しておけ」と言われていた“置き土産助言”の大切さに、改めて気づかされる形となった。

 高校時代は甲子園のマウンドで154キロの剛球を投げた経験もある今宮。肩の強さは内野手となった今でも活かされているが、この日はスタッフから「簡単にボールの回転数を測ることができる」と聞いて、軽い気持ちでブルペン入り。

 変化球を織り交ぜて40球を投じたが、球速のMAXは139キロにとどまった。それでもボールの回転数はスライダーで2400回転を記録するなど、1軍レギュラークラスの投手と同等の数字を叩き出した。ヤフオクドームに設置されたトラックマンの計測データを扱うスタッフも「140キロ台を投げる投手と同じくらいの回転数です。130キロ台でもかなり早く感じるはず」と驚きの声をあげた。

「いい球は投げられた」と回転数には満足していた今宮だが、1つだけ「かなりヤバイ」と口にしたのが、自らのインステップだ。

「日本シリーズの時に、鳥越さんから『それだけは直しておけ』と言われていました。送球でインステップになるとどうしても肩に負担がかかるので、故障の原因になる。キャッチボールから意識してやっていましたが、今日ブルペンで投げて改めて気づかされました。遊びで(ブルペンに)入ったけど、発見できたのは大きかった。長く野球をやりたいので、これからも意識して修正していくしかないですね」

 守備の名手に育て上げてくれた恩師の最後の助言。来年、対戦相手として顔を合わせる時に、しっかりと修正できたスローを見せることが何よりの恩返しとなるはずだ。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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