ファンと選手が試合直前に触れあうことも… 西武がCiscoと歩む、スマートスタジアムへの道
球場のどこにいても試合の臨場感が味わえ、非日常を体感できるボールパークに
広告やニュースが表示されているディスプレイ。突如映像が切り替わると、そこに選手が現れて、ファンと試合前の束の間の会話を楽しむ……。そんな日も近いかもしれない。
西武では、「メットライフドームエリアの改修計画」の“スマートスタジアム化の加速”の一環として、ファンに新たなスポーツの楽しみ方を提供するべく、ITを活用したスマートスタジアム化の取り組みを進めている。海外のスタジアムで豊富な実績をもつシスコシステムズ合同会社とのパートナーシップにより、メットライフドーム内外で利用できるFree Wi-Fiサービス「Lions Wi-Fi」を提供しているほか、改修工事が完了する2021年3月までに高速通信ネットワークの整備を進め、合計約290台のデジタルサイネージ(Cisco Vision)を新たに設置する予定だ(現在までにチケットセンターなどに約73台を設置)。
すでに試合映像を場内のサイネージにリアルタイムで配信しているが、来シーズンからはデジタルならではのダイナミックな映像表現や音響設備などと連動した演出によって、球場のどこにいても試合の臨場感が味わえ、非日常を体感できるボールパークとなる。
9月22日~24日に行われた「Cisco Super Series」は、その“改革”を垣間見ることができる機会となった。
DAZNデッキなどで行われていたのは、ファンと選手のコミュニケーションの新しいかたち。新型コロナウイルスの影響で選手と直接触れ合うイベントが実施できないなか、「Cisco Webex Board」のデジタルホワイトボード機能を活用し、オンラインで試合前の選手と会話やメッセージでコミュニケーションをはかった。この日「Cisco Webex Board」にファンがメッセージを寄せていたが、実はそのメッセージや書いているファンの様子はロッカールーム付近に設置されたもう1台の「Cisco Webex Board」にもリアルタイムで反映されており、選手はロッカールームとベンチ裏を行き来するたびに、その応援メッセージが目に入る仕組みだ。