西武辻監督、奇跡のCS進出へ星勘定 2位ロッテに3ゲーム差「本当に厳しい戦いが続く」

西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】
西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】

9回は160キロ右腕の平良が締め初セーブ「今日は増田を休ませ、9回は平良と決めていた」

■西武 7-4 ロッテ(22日・メットライフ)

 奇跡が現実味を帯びてきた。パ・リーグ3位の西武は22日、本拠地メットライフドームで2位のロッテに7-4で勝ち、相手を3タテ。今季51勝50敗3分で、7月30日以来84日ぶりに“貯金1”とした。3日前の19日まで80日間Bクラスに低迷していた獅子が、今季残り16試合にして、クライマックスシリーズ(CS)進出圏の2位へ3ゲーム差に迫った。

 辻発彦監督が試合後に「非常に大事な試合だと思っていた。打線がいい所で、よくつながってくれた」と振り返った通り、湿っていた打線にようやく火がついた。

 1回には、今季4度目の4番を務めた栗山が先制左犠飛。いったん追いつかれたが、4回にスパンジェンバーグの13号2ランで勝ち越し。5回には外崎が左翼ポール際へ6号3ランを放ち、突き放した。2点リードで迎えた8回には、今季打率.212の不振で3試合連続でスタメンを外れていた山川が、代打で登場しダメ押しの左犠飛を放つおまけ付きだった。2桁安打(10)も、4得点以上も、12安打で7点取った13日の日本ハム戦以来8試合ぶりだ。

 お立ち台に上がった外崎は「おっしゃる通り。最近は投手陣に助けてもらっていたので、打つ方で快勝したいと思っていた」と苦笑。昨年26本塁打を量産した外崎自身、1発は9月13日のソフトバンク戦以来で、ようやく6号。試合前、辻監督から「最近ホームランを見ていないな」と声をかけられていたという。

 守っては、先発のニールが5回6安打1失点で降板した後、ギャレット、宮川、森脇とつなぎ、9回は3試合連続で登板していた守護神・増田ではなく、20歳の最速160キロ右腕の平良が締め、今季初セーブを挙げた。辻監督は「今日は増田を休ませ、9回は平良と決めていた」とうなづいた。

 辻監督は「残り試合の相手は、ソフトバンクさん、楽天さん、大きく負け越している日本ハムさん(今季7勝14敗、残り3試合)で、本当に厳しい戦いが続くと思う」と語ったが、ここまで来たら一気にロッテに追いつき、追い越したいところ。指揮官は「選手たちがどう踏ん張ってくれるか。我々も、勝ちに結びつけられるように頑張りたい」と請け合った。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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