初回一挙8得点 V候補・秀岳館が1試合3発、今大会最多18H&16得点で初8強
完封リレー&打線爆発、投打かみ合い春夏通じ初の8強入り
第88回選抜高校野球は27日に大会8日目を迎え、13年ぶり2度目の出場になった九州王者の秀岳館(熊本)が中国大会準優勝の南陽工(山口)を16-0で下し、春夏通じて初のベスト8強進出を決めた。
秀岳館は初回、1アウトから原田拓実のレフト線への二塁打で猛攻をスタート。相手の2つの失策や四死球も絡み、南陽工に襲いかかった。7番・堀江航平のタイムリーなどで打者一巡し、2アウト一、三塁からは1番・松尾大河が左翼席へ大会10号となる3ラン。この回一挙8点を奪った。
2回には四球を選んだ4番の九鬼隆平が二盗、6番の廣部就平が三塁強襲のタイムリーで加点。3回には原田のタイムリーなどで2点を追加。3回までに11-0とし、試合を優位に進めた。
5回には九鬼のタイムリー、5番・天本昂佑が左中間席に豪快な3ランを叩き込むなど、圧倒。8回には廣部がこの試合チーム3本目となる本塁打を放った。16得点18安打は、今大会の1試合最多となった。
この日先発のマウンドに上がったのは背番号4の堀江。入団当初から投手だが、右肩を痛めた時期があり、エースナンバーを有村大誠に譲ったが、花咲徳栄(埼玉)に続く先発登板でもきっちりと試合を作った。大量リードとあり、5回を投げ1安打無失点で2番手の左腕・田浦文丸に交代。8回途中からは2年生左腕の川端健斗が登板し、8回、9回と満塁のピンチを背負ったが、無失点に切り抜けた。南陽工のエース・重冨将希は1回戦で市和歌山を完封する力投を見せたが、守りのミスもあり、秀岳館打線を抑えることができなかった。
秀岳館は元松下電器監督で、高校野球のNHK解説者として知られる鍛治舎巧監督が指揮。その采配が注目されていた。準々決勝では26日に大阪桐蔭を破った木更津総合(千葉)と対戦する。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count