ヤンキース再建への第一歩。ジータ、Aロッドの後釜は?
ジーター、Aロッドの後釜候補
ヤンキース再建への第一歩か――。プレーオフ争いで好位置につけているものの、主力の高齢化が進み、今季不安定な戦いを続けてきた名門球団について、地元紙ニューヨーク・ポストは13日、来季へ向けた戦力構成に触れた。それも、ショートのデレク・ジーター、サードのA・ロドリゲスというチームの顔とも言える2人の後釜候補を挙げたのだ。
ヤンキースは12日のオリオールズ戦に勝利し、ワイルドカード争いのライバルとの4連戦で3勝1敗と勝ち越した。しかし、主将のジーターは昨年10月に負傷した左足首の状態を悪化させて今季絶望となり、Aロッドも薬物規定違反で来季を棒に振ることが確実な状況だ。
ここまで補強をしながら穴を埋めてきたものの、ケビン・ユーキリス、マーク・レイノルズ、ブレンダン・ライアンはオフにFAとなるため、状況は不透明。これらの選手との再契約を含め、2人のスターの“後任”に目が向くのは当然の流れかもしれない。
他チームからFAとなる選手で、獲得候補の筆頭に挙げられたのはパイレーツの躍進に貢献しているショートのクリント・バームズだ。ただ、ライアンと同じように守備は素晴らしいが、「ひどいバッター」という難点もある。2番手はオリオールズのライアン・ベテミット。07、08年にヤンキースに所属したこともある強打の三塁手は、今季の大半を右膝の負傷で離脱しており、「低価格」で獲得できる。
さらに、ダイヤモンドバックスのサードを務める35歳のエリック・チャベス、レッドソックスのショートとして今季の首位快走を支えるステファン・ドリューらとともに、禁止薬物問題で今季終了までの出場停止処分を受けたタイガースのジョニー・ペラルタの名前も挙がっている。ペラルタはAロッドと同じ薬物問題で処分を受け入れたが、ショートとサードの両方を守れ、さらに打撃でも計算できるため、魅力的な存在であることは間違いない。
また同紙は、まだ他チームとの契約が残るトレード候補も紹介。1番手は、レンジャーズでダルビッシュ有のチームメートのエルビス・アンドラスだ。ショートの名手は今季、契約延長を果たしたばかりだが、打力で勝るジュリクソン・プロファーも台頭。アンドラスは25歳と若く、ヤンキースとしても喉から手が出るほど欲しい素材と言える。
さらに、ホワイトソックスのジェフ・ケッピンジャー、フィリーズのジミー・ロリンズらもトレードでの獲得候補に挙げられた。ヤンキース得意の“強奪”も1つの策か。偉大な2人に代わる存在を見つけるには、なりふり構っていられないのかもしれない。
【了】