ダルビッシュはレンジャースを復活させられるのか?
ダルビッシュは今季4度目の“0-1”での敗戦
レンジャーズが危機的状況に陥っている。ダルビッシュ有が先発した14日の首位アスレチックスとの一戦に0-1で敗れ、ゲーム差は5・5まで開いた。首位に立つワイルドカード争いでもレイズに並ばれ、進出圏外の3位インディアンスとは1・5ゲーム差と急接近。テキサスの地元紙ダラス・モーニング・ニュースは「レンジャーズは今、悪い状況にある」と危機感あふれる見出しを掲げた。
レンジャーズは最近14試合で11敗目と絶不調。ダルビッシュは初回に1点を与えながら、その後は7回まで無失点と踏ん張ったものの、援護がなく9敗目を喫した。0-1での敗戦は今季4度目で、ア・リーグでは1955年のビリー・ピアース(ホワイトソックス)以来となる史上3人目の“悲劇”だという。
ダルビッシュがマウンドにいる間、レンジャーズは7試合連続で2点以下しか奪えてない。その間で白星を挙げられたのは、8回1死までノーヒットノーランだった8月12日のアストロズ戦のみ。米メディア全体でもエースに同情する記事が目立つ。
同紙も同じような論調だが、注目しているのはシーズン4度の0-1を経験したもう1人の投手が、1916年のウォルター・ジョンソン(ワシントン・セネターズ)だという点だ。
野球殿堂入りしている右腕は、米国では伝説的なプレーヤーとして知られている。通算417勝を挙げた大投手でも、同じように苦しんだシーズンがあるのだ。もはや、誰もが認めるレンジャーズ投手陣の大黒柱になったとはいえ、ダルビッシュに責任を負わせるのは酷といったところか。
同紙は記事の最後で、ジョンソンは1936年に殿堂入りした選手だが、1916年にはポストシーズンに進出できなかったことに触れている。その上で「ダルビッシュは歴史を繰り返さず、変えることを楽しみにしている」と締めくくり、エースとしてレンジャーズを復活へと導くことを期待している。
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