【2013年 ダルビッシュ・プレイバック】レンジャースのエースとして認められたマリナーズ戦
ここで掴んだ感覚が、圧倒的な投球につながっていく
――今日のピッチングを振り返って。
「良かった点は、2回以降はストライクをどんどん取れたことかなと思います。それも真っすぐ系統で取れたので。前回は、そうじゃなかったので、向こうの打線も違う配球、違う攻めだったので、難しかったのかなと思いますけど」
――序盤に球数を投げて四球も出していた。3イニング目に向けて変えたことは何かあったのか?
「そこまで変えてないですけど、向こうが積極的に打ってきたので、それで変わったと思います。球数も減るというか、球数を使わずに投げられるようになった」
――三塁線へと転がるバントを素晴らしい動きで処理した場面もあった。
「(名手として知られる三塁手の)ベルトレよりもうまかったでしょ(笑)」
――ハリソンが前半戦絶望と発表された。プレッシャーを感じることはあるか?
「僕は全部の試合に投げる訳じゃないので、先発陣みんなで穴を埋めて、帰ってきたときに気持ちよく投げてもられるような状態ならいいなと思います」
――直球が良かったのはシカゴでの投球練習で直球系を多く投げたからか? あと、今日は色んな球種でストライクを取れていた。
「ストレートはシカゴでのピッチングというよりも、試合前も良くなかったので、試合途中で修正できたのが1番大きいかな。変化球もチェンジアップ、ツーシーム、カットボール、スライダー、カーブとスプリット以外は全部良かったです」
――今季はチームが負けた次の試合で3勝。負けた後に勝つことは大切だと思うか?
「どの試合も勝つことは大事ですし、負けた後だからというよりも、僕はいつもチームが勝てるチャンスを与えられるように調整しているので、それで勝ってよかったです」
――直球で見逃し三振を取った後のリアクションがうれしそうだった。何か技術的な改善があったのか?
「どう良くなったかは僕の感覚。去年もずっと言っているが、メカニックのことは何も言いません。真っすぐだけじゃなくて、ほかの球種でも、ツーシームのゴロであったりとか、チェンジアップでのゴロとか、カーブの見逃しもあった。それ(直球)以外の球種の方が僕は良かったかなと思います」
――中6日を空けたことが、今回の登板にどう作用したか?
「こういう暖かいところで投げられたというところが、昨日のシカゴよりは投げやすかったと思うので、そういう意味ではすごく良かったと思います」
本人も話すように、スプリット以外のすべての球種に手応えを感じていた。ここでつかんだ感覚が、続く24日のエンゼルス戦での圧倒的な投球につながることになる。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count