CSファイナル第3戦。楽天の命運を握る、第3の男
田中将大、則本昂大に続く先発投手
パ・リーグのクライマックス・シリーズ(CS)はセ・リーグとは異なり、予告先発制。楽天の2勝1敗(アドバンテージの1勝を含む)で迎えるCSファイナル第3戦では、楽天は美馬学投手(27)、ロッテは古谷拓哉投手(32)の先発が発表となった。楽天が悲願のCS突破、そして日本一をつかむためには、この3戦目の投手が極めて重要となる。
楽天が誇る田中将大(24)、則本昂大(22)の2枚看板は強力。エースの田中は周知の通り、シーズン24戦全勝という前人未到の記録を打ち立てた。則本も18日のCS第2戦で勝てなかったものの、9回1失点と好投し、シーズンでも15勝を挙げている。
だが、続く3人目が楽天の大きな課題であり、星野監督の悩みの種でもある。第3戦で先発する美馬はレギュラーシーズンで6勝5敗、防御率4・12と結果を出し切れなかった。ただ、指揮官からの信頼は厚く、この右腕が好投すれば、チームも日本シリーズ進出に向け、大きく前進することになる。
美馬の懸案は、右肘の怪我で登板間隔が空いたことだ。10月4日の西武戦の途中で右肘に違和感を訴えて降板。それにより約2週間も試合から離れてしまった。そのため、実戦感覚をいかに取り戻すかが鍵となる。
また、ロッテのクリーンアップは井口資仁、今江敏晃、角中勝也の3人が予想されるが、美馬との対戦成績は井口が5打数2安打で打率4割、今江が4打数2安打で打率5割、角中が8打数3安打で打率3割7分5厘。つまり、美馬にとっては分が悪い相手と言える。星野監督もそれを承知でマウンドに送っているはずで、逆に試練を乗り越えれば、可能性は広がってくる。
“第3の男”美馬が、ある程度、計算できるようになれば、楽天にとって大きい。19日の第3戦は日本一を目指す楽天の命運を左右する一戦といっても過言ではない。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count