ヤンキースが田中将大に入札すべき、いくつもの理由
値段も安く、話題性にも事欠かない
まずヤンキースは先発投手を必要としている。現在は来季のロースターの40%しか決まっておらず、それが好結果を出せるメンバーだと保証することもできない。
CC・サバシアにはエースとして復活してくれることを望んでいて、イバン・ノバには例年のように途中離脱することなく、先発2、3番手として役割を果たしてくれることを期待している。ただ、FAの黒田博樹が戻ってくるかは分からない。故障明けのマイケル・ピネダは計算できず、デビッド・フェルプス、アダム・ウォーレン、ビダル・ヌニョ、デビッド・ハフといったピッチャーたちには、もっと期待できない。
また、田中の獲得は“ぜいたく税”を回避する意味でも効果的だ。現在、球団側は“ぜいたく税”を避けるために、選手の総年俸を上限の1億8900万ドル(約185億円)以下に抑える方針。田中獲得にはトータルで1億2000万ドル(約117億円)が必要とされているが、その半分は入札額のため、総年俸とは関係ない。
さらに、田中の契約はダルビッシュと同程度になるとされている。年俸は1000万ドル(約9億7700万円)ほどで、今季引退したアンディ・ペティットよりも約200万ドル低いため、トータルで加算されることにはならない。
また、ヤンキースに必要とされる話題性が田中にはある。もちろん、勝てばファンは戻ってくる。いい野球をしても同じだ。ただ、田中のミステリアスさはボーナスを加えてくれる。
記事はこう締めくくられている。「彼が本当にいい投手だった場合、ファンを興奮させてくれる存在であり、ヤンキースが新しい時代に突入するための力を与えてくれる」と。地元メディアの盛り上がりからは、名門球団が新たなスターの渡米を待ちわびている様子が伝わってくる。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count