黒田の“親友”クレイトン・カーショーが手にする超大型契約
Aロッドが結んだ契約内容を超えるか?
黒田の親友が年俸でも「メジャー最高投手」の称号を手にしそうだ。アメリカのケーブル局ESPN電子版は、今オフに2年契約が切れるドジャースのクレイトン・カーショーが、“Aロッド級”となる3億ドル程度の契約延長オファーを受けていたと報じた。名物記者のバスター・オルニーによるスクープ記事で、信憑性は高そうだ。
ドジャースからのオファーは今季初めの時点に出されていたという。ただ、カーショーが契約の全てを受け入れるか決まらず、交渉は終わらなかった。そして、シーズン中も話し合いは続けられていたという。関係者は交渉の過程からオフに契約がまとまることに自信を持っているが、契約年数がドジャースの最初のオファーよりも「保守的」なものになるとしている。
カーショーは今季、防御率1・83をマーク。メジャーでただ1人となる1点台で、3年連続リーグトップだった。その安定感は際立つ。メジャー史上最高の契約は、ヤンキースがアレックス・ロドリゲスと結んだ10年2億7500万ドル(約270億円)。出来高をすべて加えると3億500万ドル(約300億円)に達する。契約年数が本当に「保守的」になるのならば、これには届かないだろう。
ただ、投手史上最高の契約にはなるかもしれない。投手では、今季初めにフェリックス・ヘルナンデスがマリナーズと7年1億7500万ドル(約171億円)で契約。すると、タイガースはジャスティン・バーランダーと契約を見直し、今季から2019年まで1億8000万ドル(約177億円)で合意した。また、CC・サバシアは2008年のオフにヤンキースと1億6100万ドル(約157億円)で契約している。
カーショーがFAの権利を得るのは2015年。ドジャースは、その前に大型契約を結んでおきたいところだ。2012年からはオーナーグループが変わり、資金力は現在メジャー1とも言える。同年夏には、メジャー史上に残る大型トレードを成立させ、レッドソックスからエイドリアン・ゴンザレス、ジョシュ・ベケット、カール・クロフォード、ニック・プントの獲得を成功させている。大金をはたくことに抵抗もない。
カーショーは2008年にメジャーデビュー。同年に広島からドジャースに移籍した黒田博樹とは、2011年までの4年間にわたってキャッチボールでパートナーを務めた。お互いに尊敬し合う間柄で、大親友として知られている。6年間で77勝46敗、防御率2・60の成績を残しており、2011年にはサイ・ヤング賞に輝いた。現在、メジャーNO1左腕と評価されているだけに、超大型契約が成立しても誰も驚かないだろう。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count