ワールドシリーズで注目のマッチアップ。上原浩治のライバルは?
上原のライバルは人間ではない?
3つ目には「マイケル・ワカ&トレバー・ローゼンタールVSレッドソックス打線」が挙げられている。カージナルスの2人の若手投手は、ポストシーズンに入ってから好調を維持。22歳のワカはここまで21イニングで1失点のみで、ドジャースとのリーグ優勝決定シリーズでは13回2/3を無失点に抑えてMVPを獲得した。ワールドシリーズでは第2戦と第6戦に先発予定となっている。
また、23歳のローゼンタールはレギュラーシーズン終盤からクローザーに定着。100マイル(約161キロ)の直球が武器で、ポストシーズンは7イニングを投げて無失点、9三振を奪っている。ただ、レッドソックスはメジャーでNO1の「速球打ち」チームとされている。強力打線は果たして怖いもの知らずの若手投手を止められるだろうか。
そして、4つ目に挙げられているのが上原だ。対決相手は、なんと「疲労」。唯一、ライバルが人間ではなく、「上原浩治VS疲労」が最終項目となった。6月にクローザーを任されるようになった38歳は、タイガースとのリーグ優勝決定シリーズで1勝3セーブと快投してMVPを獲得。6イニングで4安打、9奪三振と強力打線を圧倒した。
ただ、8月24日以降で挙げた14セーブのうち、7セーブは4アウト以上を取ってマークしている。つまり、8回からイニングまたぎでの登板だった。ワールドシリーズ進出を決めたリーグ優勝決定戦の第6戦の直後には、自分自身の疲労を「長時間の睡眠が必要だと感じている」と笑いながら認めたとされている。
もっとも、見方によっては、上原にとって相手打線がどこであろうと関係ないとも考えられる。今の右腕に不安があるとすれば、疲労くらいということなのだろう。同紙は、それだけ上原の攻略は難しいと見ている。最強守護神は疲労に打ち勝ち、世界一に輝けるだろうか。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count