FA濃厚の西武・涌井秀章はライバル球団へと羽ばたくのか

多くの球団にとって魅力的な選手

 2013年度、フリーエージェント(FA)権を取得した80人の中に西武・涌井秀章投手(27)の名前があった。2005年に横浜高校から入団して開幕1軍を果たすなど、ライオンズのエースとして活躍。2009年には松坂大輔がつけていた背番号18をつけてプレーし、沢村賞も獲得している。

 現在、その涌井はFA権を行使し、移籍することも視野に入れているという。シーズン中は「まだ試合が残っているのでプレーに集中する」と雑念を振り払い、リリーフで球団新記録となる10試合連続登板を果たした。リーグを制した楽天には届かなかったものの、その活躍はチームを2位に押し上げた。

 移籍先はロッテを中心に争奪戦が繰り広げられると見られている。日本シリーズが終了した翌日から7日以内(土、日を除く)に在籍球団に意思を表明し、「FA宣言選手」として公示された翌日から契約交渉が可能となる。抑えも先発もできることから、多くの球団にとっては喉から手が出るほど欲しい存在に違いない。

 涌井はまだ27歳。週刊誌報道で女性問題が明らかになったこともあったが、野球には真摯に取り組み、明るい性格でチームの和を乱すようなこともない。西武の投手陣は岸孝之や菊池雄星、野上亮磨らが台頭し、先発の駒は揃い始めた。その中で、涌井は配置転換されたが、先発、完投能力は依然として高い。近年、先発として結果が出ていない投手にとって、環境を変え、さらなる飛躍を目指すには格好のタイミングと言える。

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