今オフのプロ野球界・FAの行方は? 去就に注目の集まる最注目銘柄7選手
涌井、大竹の実力派投手がFAに
日本シリーズも終わり、これからプロ野球はいよいよストーブリーグに突入する。一番の注目は、楽天のエース・田中将大投手(25)がポスティングシステムでどのメジャー球団に行くのかだろう。一方、国内ではどのような動きがありそうなのか。去就が話題となっている選手たちをその注目度順に挙げてみたい。
【涌井秀章(27・投手・埼玉西武)】
沢村賞を獲得したこともある好投手。近年は先発で結果が出なかったことからリリーフに転向。今年は球団記録の10試合連続登板を果たした。すでに西武球団と残留交渉が行われたが、不調に終わり、権利の行使が確実。先発もリリーフもできることからロッテや横浜DeNAの参戦が有力視されている。
【大竹寛(30・投手・広島)】
2年連続2けた勝利、規定投球回数を超える先発投手で、通算11年で74勝の右腕。1年間、ケガをせずに投げられるタフな体、力強い直球に、先発の駒不足を抱える阪神などが注目。広島は慰留に全力を注いでいる。
【小笠原道大(40・内野手・巨人)】
すでに2度目のFA権利を取得。2007年からの巨人のリーグ3連覇に貢献したが、2011年頃から打撃が低迷し、ポストシーズンではメンバーにも入れなかった。近年は下半身のケガも多かった。巨人での出場は見込めないため、FAを行使する可能性も浮上。年俸も前年3億円以上もあったが、8000万円前後に減俸されており、昨年よりは獲得しやすくなっている。中日が調査していると見られている。
【中田賢一(31・投手・中日)】
150キロの直球を持つ右腕。今年は中継ぎでの起用になったが、まだ31歳という若さから先発としてもまだまだ力を発揮できる。阪神やヤクルトなどが獲得調査をしているとされているが、監督時代に実力を買っていた落合GMが直接会談に臨んで、慰留に努める方針という。
【山崎勝己(31・捕手・ソフトバンク)】
チームでは細川亨に次ぐ2番手捕手として91試合に出場。貴重なサブとしてベンチを支えた。しかし、このまま終わるつもりはない。捕手不足のチームは多く、オリックスらがその強気のリードを買って、獲得に乗り出す模様。
【鶴岡慎也(32・捕手・北海道日本ハム)】
球団事務所で記者会見し、「他球団の評価も聞いてみたい」とFA権を行使する意向を表明した。一昨年まではダルビッシュ有(レンジャース)の女房役としてリーグ優勝に貢献。今季は114試合に出場した。阪神が獲得調査に乗り出している。
【栗原健太(31・内野手・広島)】
2011年に権利を取得している。広島の主砲として活躍してきたが、昨年右肘を手術するなど、ケガに見舞われてここ2年は成績を残せていない。栗原抜きでもチームはクライマックス・シリーズに初進出した背景もあり、本人は新たな挑戦をする意味でもFA行使を考え始めている。宣言すれば、右の好打者の少ないヤクルトが手を挙げるとされている。
争奪戦になりそうなのは涌井、大竹の実力派投手。捕手2人の動向やベテラン小笠原の動向も気になるところだ。FA権を行使する場合は、日本シリーズ終了から1週間以内(土日を除く)に宣言することが決まりになっている。果たして今年はどんな獲得競争が生まれるのだろうか。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count