ロビンソン・カノが岩隈久志のチームメートになる可能性も?
平行線を辿るカノとヤンキースの交渉
ヤンキースとロビンソン・カノの残留交渉が行われたが、依然として両者は歩み寄れなかった。ヤンキースとカノの関係者は26日に面会し、27日には電話で話し合った。しかし、交渉は平行線をたどっている。米紙ニューヨーク・ポストは、このことについて詳しく触れ、残留がかなわなかった場合に、移籍先の候補として岩隈久志の所属するマリナーズの名前を新たに挙げた。
同紙によると、2日間の会談での進展はほんの少しだったという。アメリカでは28日から感謝祭による連休に入る。27日の電話会談での唯一の合意は、週明けの12月2日からも交渉を継続することだったという。
来月2日にも交渉が行われれば、3営業日連続となる。しかし、この2日間でカノ側が10年3億1000万ドル(約310億7000万円)の要求を変更する様子は見られなかったという。一方で、ヤンキースも7年1億6800万ドル(約172億円)のオファーを変えなかった。ヤンキースは契約年数を8年にし、総額も上げる準備はあるが、カノがブロンクスに残りたいならば、3億1000万ドルを得ることは難しいだろう。
一方で、他チームもこれだけの高額をカノに支払うとは考えられない。5度のオールスター出場を誇るスター選手は、打撃タイトルやMVPを獲得したことはないからだ。ただ、試合が始まれば、トップ10に入る価値のある選手であることは間違いない。数字以上にチームに対する貢献度は高く、常勝軍団を支えてきた。
ドジャース、タイガース、レンジャーズのセカンドが埋まったことで、市場におけるカノへの需要は大幅に下がってしまった。そこで、大穴となるのは、サプライズを起こせるだけの予算を持つマリナーズだという。ただ、最大の問題は、優勝を望めない弱小チームにカノが移籍するかということ。プロデビューから常に勝利を義務づけられてきた男には、考えられない環境と言えるかもしれない。
カノがチームメートとなれば、打線の援護不足に悩まされ続けた岩隈にとっては心強い。ただ、やはり可能性は極めて低いだろう。ヤンキースとカノはどこまで歩み寄れるのか。相思相愛の関係が金銭面でこじれてしまうのか。ファンには耐えられない状況が続いている。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count