ヤンキースがイチローのトレードに動く?
外野手がだぶついているヤンキース
やはり名門球団に居場所はないのか。ニューヨークの地元紙ジャーナル・ニュースは、ヤンキースがイチロー外野手(40)のトレードに動いていると報じた。今オフ、すでにジャコビー・エルズベリー、カルロス・ベルトランと2人のレギュラー候補を獲得。現状では外野手がだぶついており、米メディアではイチローかブレット・ガードナーのどちらかがトレードに出されるとされている。
同紙は、ある他球団の幹部の話として、ヤンキースがトレード交渉でイチローの名前を出していることを伝えた。ただ、トレードの成立が差し迫った状況にあるわけではないという。ある関係者は、ほとんどのチームがイチローに第4の外野手としての価値を見出しているが、その役割が適切かは疑問だとしている。
一方で、まだ30歳で、来季終了後にはFAとなるガードナーの方が、市場での価値が高いという。今季はリーグトップの10本の三塁打に、キャリアハイの8本塁打を記録。ブライアン・キャッシュマンGMは「彼をトレードに出す気はない。ただ、確かに複数のチームから話は来ている」と話している。
球界関係者は「ガードナーは(ヤンキースに)投手をもたらしてくれるだろう」と話す。チームの補強ポイントと合致するだけに、魅力的な話ではある。ただ「ローテーションのトップを任せられるような投手ではない」ともされている。仮にトレードの話が来ても、相手が生え抜きのガードナーと交換する価値がある投手なのか、ヤンキースは判断を迫られることになりそうだ。
ここまでは野手の補強を積極的に行ってきたヤンキースだが、さらにロビンソン・カノのマリナーズ入りで手薄となった内野手の補強も考えている。また、黒田博樹との再契約にはこぎ着けたが、さらに先発投手も必要だ。キャッシュマンGMは「(ここまでは)市場にいい投手がいなかった」と話している。ただ、ヤンキースにとってガードナーは補強のための貴重なカードになるという。
米メディアの間では、イチローよりもガードナーをトレードに出すべきとの論調が多い。ただ、このままヤンキースにいれば出場機会が限定されることを考えると、イチローにとってチームが変わることも悪い選択ではないと報じるメディアもある。果たして、どんな結果が待っているだろうか。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count