親子でプロ野球選手 横田慎太郎が近い将来、阪神を救う

秋山幸二選手のようになって欲しい

 視界に飛び込んできた甲子園の光景がまぶしかった。阪神からドラフト2位で指名を受けた横田慎太郎外野手(鹿児島実業)が8日、来年から本拠地になる甲子園球場を訪れた。まだ18歳。だが、この選手には大きな可能性がつまっている。

 父は元ロッテ・横田真之氏。明徳義塾高校から駒澤大学を経て、1984年にドラフト4位でプロ入り。1年目から広角に打ちまくり、新人時代から2年連続で3割を超える成績を残した。足も速く、走攻守の3拍子がそろった選手だった。

 偉大なDNAは受け継がれている。ただ、息子は父を実力で超えることになりそうだ。186センチ、86キロという恵まれた体格で、父親顔負けの広角打法を見せる。さらに打球の角度もよく、長距離砲でもある。高校通算29本塁打。1年生の秋の大会から4番バッターで、2年生の夏には7試合で打率5割3分8厘、1本塁打、6打点をマーク。その活躍もあり、ドラフト指名の時点では父の順位を2つ上回った。

 父の横田氏は「秋山幸二選手のようになってほしい」と期待。息子をずっと見てきた父の言葉からも、スケールの大きさを感じる。俊足好打に加えてパンチ力も兼ね備えた5ツールプレーヤーも夢ではない。九州地区のプロのスカウトたちは左打者の横田に「オリックスの糸井のようになるかもしれない」と絶賛。球界を代表するスラッガーになる可能性は秘めている。

 高校時代に届かなかった甲子園を見て「早く1軍で活躍したいと思います」と誓った慎太郎外野手。高知県で育ったこともあり、阪神の安芸キャンプを見にいっていたこともある。虎党で、阪神が自分の野球の原点でもあった。近い将来、阪神の若き大砲としてクリーンナップに名を連ねられるか。この「原石」をどう育てていくか、阪神の首脳陣の育成にも期待したい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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