ヤンキースがマー君の保険に“怪人”を抜擢!?
イチローが絶賛した「怪人」ピネダ
ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMが、来季の先発ローテーションにマイケル・ピネダ(24)が入ることを期待していると、米紙ニューヨーク・ポストが伝えた。ピネダは2011年オフにマリナーズから移籍したが、右肩の手術などで2シーズンを棒に振っている。ただ、剛速球を持つことからマリナーズ時代にはイチローが「怪人」と絶賛した超有望株で、完全復活が待たれている。
同紙はこれまで、楽天が田中将大をポスティング・システム(入札制度)にかける可能性は低いと報じている。仮にそうなった場合、ヤンキースはピネダがローテーションの一角を担い、チームに貢献してくれることを期待しているという。現在はリハビリの途中だが、マイナーからは来季に向けて上々の報告が上がってきているという。チームの先発ローテはまだCC・サバシア、黒田博樹、イバン・ノバの3人しか決まっておらず、残りの2つのイスのうちの1つを24歳の右腕が埋めれば、ヤンキースには大きい。
キャッシュマンGMは「彼は先発ローテを奪うために春季キャンプに来る。現実的なオプションになるだろう」と期待を隠さない。
仮に田中がポスティングにかけられても、複数のチームが上限の2000万ドル(約20億円)を入札すると予想される。その場合は全球団が交渉可能となるため、田中を獲得できるとは限らない。もしポスティングにかけられなければ、それも当然、最悪の事態だ。
その場合は、FAのウバルド・ヒメネス、マット・ガーザ、ブロンソン・アローヨらの獲得に動くとされているが、それでもピネダがつかむべきイスは1つ残されている。ピネダは2011年にマリナーズでメジャーデビューを果たし、その実力を証明済み。その上で、キャッシュマンGMは「彼はすでに投球を始めており、状態はいい」と話し、復活を予想している。
もちろん、ピネダの他にも候補はいる。デビッド・フェルプス、アダム・ウォーレン、ビダル・ヌニョらも先発ローテ争いに加わることになるだろう。さらに、キャッシュマンGMは2012年にトミー・ジョン(靱帯再建手術手術)を受けたマヌアル・バヌエロスも候補の1人として考えているようだ。こちらも来年3月に23歳になる超有望株で、台頭が期待されている。
田中を獲得できなかった場合に備えて、チームの準備に抜かりはない。本当に“怪人”が穴を埋めてくれれば、ダメージも小さく済みそうだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count