ユーキリスは楽天で複数年プレーする可能性も!?
高いモチベーションで日本にやってくるユーキリス
メジャー通算150本塁打の超大物ケビン・ユーキリスが楽天と契約した。出来高を含めると1年総額500万ドル(約5億1500万円)とされているが、日本行きを決めた本当の理由はいったい何なのか。米ケーブル局ESPNによると、それは「家族がそうしたがっていたから」だそうだ。
ユーキリスは3度のオールスター出場を誇る実力者。メジャー通算打率2割8分1厘という数字も立派なものだ。そんな男が楽天への入団を決断したことについて、代理人のジョー・ビック氏は「彼は家族のために素晴らしい人生経験になると考えている」と説明する。「彼がここ(米国)でプレーする機会は山ほどあり、各チームからの問い合わせや会談もたくさんあった。でも最終的には、家族が(日本行きを)望んだことで決断した」。一部報道では、今季所属したヤンキースも再契約に乗り出していたともされており、家族の希望は大きかったようだ。
34歳の三塁手はレッドソックスで10年間プレーし、昨年途中にホワイトソックスに移籍。今年はヤンキースに所属した。2008年には打率3割1分2厘、29本塁打、115打点という素晴らしい成績を残し、その年の各リーグで最も優れた打者に贈られるハンク・アーロン賞に輝いている。ただ、今年は6月に腰の手術を受け、ヤンキースでは28試合の出場にとどまった。楽天でも唯一の不安は健康状態となるだろう。
ビック氏は、妻のジュリーさん、そして7歳と1歳の子供は日本でユーキリスと一緒に生活すると明言した。家族同伴という条件が楽天のオファーに含まれていたとする一部報道もある。その上で「ケビンの目的はもう1年プレーすることだ」と注目の発言もしている。メジャー復帰は常に視野に入れているはずだが、日本が気に入れば契約を延長する可能性もある。
記事では、ユーキリスは楽天で田中将大のチームメートになるかもしれない、とも紹介。楽天がポスティングシステム(入札制度)の利用に消極的で、田中がFAになるのは2015年オフだと書かれている。それまで2人が楽天でプレーすることもあり得るということだ。
ビック氏は最後に改めてユーキリスの決断を褒めたたえている。「我々はメジャーの8、9球団と話をしていた。でも彼は最終的に、自分と家族のために正しいのは、日本に行くことだと話していた。素晴らしい人生経験になるだろう」。楽天が獲得した本物のメジャーリーガーは、高いモチベーションで海を渡ってくる。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count