リベラの後継者に新たな選択肢!?
ブルペンの補強が必要なヤンキース
伝説のクローザーの後継者に新たな候補が浮上した。米紙ニューヨーク・ポストは、メジャー最多の通算652セーブを記録して今季限りで引退したマリアノ・リベラ氏の穴を埋めるため、ヤンキースがアスレチックスからFAとなったグラント・バルフォア投手(35)の獲得を狙っていると報じた。
バルフォアは過去2年間で67回のセーブ機会に登板し、62回成功と安定感が際立つ。今月に入ってオリオールズとの契約に合意していたが、身体検査を受けて破談となった。オリオールズのダン・デュケットGMによると、チームドクターが右肩の異常を発見したという。ただ、バルフォア自身は肩に問題がないことを主張しており、他の整形外科医の診断書もあるとしている。
ヤンキースは今季までセットアッパーを務めたデビッド・ロバートソンをリベラの後継者にしたいと考えており、本人もその役割を担う準備があると、同紙の取材に応えている。ヤンキースからは今オフに多くの救援投手が退団。そのため、バルフォアが加わっても中継ぎとなる可能性もあり、クローザーの座はキャンプからの競争で決めることになるかもしれない。ただ、ロバートソンも、もしチームから今季までと同じようにセットアッパーの役割を求められれば、それに従う意思を明かしている。
ヤンキースはブルペンの補強が必要だが、選手の総年俸を“贅沢税”の規定額となる1億8900万ドル(約195億円)に収めることが足かせとなり、積極的な補強に乗り出すか決めかねている。バルフォアがオリオールズと合意したのは2年1500万ドル(約15億5000万円)という大型契約で、実際に手を出せるかは微妙な状況だ。
リベラの後継者が誰になるかには、全米中の注目が集まっている。ただ、その答えが出るのは、しばらく先になることだけは確かだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count