MLB公式HPでも田中将大の評価は絶大 「田中に対する条件提示は正気の沙汰ではないものになるだろう」
「田中は高利回り物件」と紹介される
新ポスティング制度でのメジャー挑戦を目指すことになった楽天の田中将大投手は連日のようにMLB公式ホームページでも特集が組まれている。ストーブリーグ最大級の出物と期待される田中に対する26日の特集の見出しは「田中は高利回り物件であることを証明するだろう」。つまりはメジャーリーグで大成功を収める可能性が極めて高いという内容だ。
記事では日本球界の至宝をこう紹介している。
25歳の一流の先発ピッチャーがFAとして移籍市場に出ること自体が少ない。田中は完璧ではないかもしれない。ダルビッシュ有やマックス・シャーザー(タイガース)の再来とはいかないかもしれないが、どのチームもこの2人を獲得することはできない。だから、田中に対する条件提示は正気の沙汰ではないものになるだろう。入札の予想されるヤンキース、ダイヤモンドバックス、ドジャース、レンジャーズという入札チームにとって、田中獲得はすなわち、プレーオフ躍進のチャンスを手にすることと同義とみなされている。
更には各球団の人気を集める理由についても分析。理由の1つは、25歳という若さだ。負傷などのトラブルがなければ、最低でも3、4年はベストピッチングを期待できる。もう1つは全体的な投球技術の高さ。速球のスピードに加え、打者には攻略の難しいスプリッター、素晴らしいスライダー、そしてカーブという武器の多さも魅力となっている。
今季楽天で残した圧倒的な成績を考えれば、これらは当然の論評かもしれない。しかし、メジャーを代表する数々のスーパーエースと比較されるのは破格の扱いといえるだろう。記事では27歳と年齢の近い、2010年にサイヤング賞を獲得したマリナーズの右腕フェリックス・ヘルナンデスを登場させ、田中の条件面を予想。ヘルナンデスがマリナーズと6年1億7500万ドルの大型契約を結んだのは26歳の時点で、年俸は2500万ドルだった。ジャスティン・バーランダー投手がタイガースと7年契約1億8000万ドルで契約延長したのが29歳の時点で、年俸は2570万ドル。他にもドジャースのザック・グレインキー(年俸2450万ドル)、フィリーズのコール・ハメルズ(年俸2400万ドル)らそうそうたる選手の年俸を挙げており、田中がこのエリート級の条件を手にできる可能性を予想している。
マーくん特集は最後にこんな言葉で締められている。
メジャー球団は、田中がインパクトをもたらす即効薬であり、2014年シーズンのプレーオフ進出をもたらすと考えている。つまるところ、どのチームもエースをFAで流出させない以上、田中こそが違いを生み出す存在である。言い換えるなら、投資に値する存在だと多くの球団が考えている。
この論評からも分かるように、入札前から田中はすでに全米で最高の評価を手にしているのだ。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count