川崎宗則、和田毅が活用する「招待選手」って何? マイナー契約の選手がメジャーキャンプに参加する意味とは
招待選手からメジャー昇格を勝ちとれるか
来季の川崎と和田はどうなるだろうか。川崎については、ブルージェイズ首脳陣も実力を十分に把握している。プレーそのものだけではなく、地元での圧倒的な人気や、ムードメーカーとしての類い希な才能も評価して、残留オファーを出したはずだ。川崎がいることで、キャンプも明るい雰囲気に包まれるだろう。十分なアピールをすることは間違いないので、ちょっとしたツキがあれば開幕メジャーを勝ち取れるはずだ。
一方、和田は1年目のキャンプ序盤で左肘を痛め、この2年間を棒に振った。トミージョン手術から復帰後もメジャーから声はかからず、一流打者とはほとんど対戦していない。米国での実力は未知数だ。招待選手としてどれだけ本領を発揮できるか、まさにアピール次第となる。ただ、カブスのセオ・エプスタイン編成本部長は和田の実力を高く評価し、自ら獲得に乗り出しただけに、チャンスは決して小さくない。
ちなみに、ロッテを退団し、レッドソックスとマイナー契約を結んだ渡辺俊介は、メジャーキャンプには招待されないが、オープン戦に4試合登板するという条項が盛り込まれているという。37歳で海を渡る「サブマリン」にとって、極めて異例の契約が吉と出るか、興味深いところだ。
キャンプで招待選手が快進撃を続ければ、痛快な下克上となる。出来るだけ多くの日本人投手が開幕メジャーを勝ち取ってほしいものだが、果たしてどうなるだろうか。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count