MLBを揺るがした禁止薬物問題 薬物提供者の呆れた主張「見つからないドーピング方法はある」
禁止薬物の提供者、反省の色がゼロ?
そんな中、CBSの名物番組「60minutes」の1月12日放送回で、バイオジェネシスの経営者であり、禁止薬物を提供していたアンソニー・ボッシュ氏が、インタビューに応じた。A・ロッドとの出会い、どんな方法で処方していたか、当初はA・ロッド側の味方だったがMLBに協力するようになった経緯(A・ロッドの関係者に殺すと脅されたと主張)だとか、非常に興味深いトピックスに触れていた。
だが、驚いたことに、このボッシュ氏、反省の色がゼロなのだ。
聞き手のジャーナリスト、スコット・ペリー氏が「禁止薬物を求める選手に“やめた方がいい。これはルール違反だ”と言わなかったのか?」と尋ねると、こう答えている。
「いや。一度も言ったことはない。私のアプローチはこうだ。これまでも、そしてこの先も永遠に変わることはない。ドーピングをしたいなら、正しいやり方を教えよう。私が方法をたたき込む。もちろん、ドーピングしている間でも薬物検査には引っかからない正しい方法だ」
さらに「もし今回バレなかったら、禁止薬物を提供し続けているか?」という質問には、力強くこう答えた。
「イエス、と言わなければならないな。だが、ドーピングがバレて、私が捕まったのが現実だ。だから、やるべきこと(MLBへの協力)をした。だが、もしバレていなかったら、同じことをし続けていたか? し続けていただろうね」
そして極めつけが、「禁止薬物を提供することは、フェアプレー精神を冒涜するだろう」と言われた時の開き直りだ。