ヤンキース加入のマー君をライバルが早くも挑発
レッドソックスとヤンキースが火花を散らす
昨年、ワールドシリーズを制したレッドソックスのジョニー・ゴームス外野手(33)がア・リーグ東地区のライバルであり、ストーブリーグで大型補強を敢行したヤンキースと、新加入した田中将大投手(25)を早くも挑発した。ボストン・ヘラルド紙電子版が報じ、話題になっている。
ヤンキースはポスティングで田中を7年1億5500万ドル(約160億円)という大型契約で獲得し、今オフに移籍市場に5億ドル(約517億円)もの強化資金を投入している。不倶戴天の天敵の大補強だが、厳ついヒゲをたくわえたベテラン外野手は上から目線だった。
「今の時期は誰でも好きな選手を獲得できるけれど、ボクシングの世界で言えばチャンピオンベルトを持っているのは我々だ。同じディビジョンのライバルが必死に補強していることは正直嬉しい。うちのチームは何人か主力メンバーが抜けたけれど、選手層が非常に厚いし、主力の大半は残留した。我々はチャンピオン。タイトルを守らなければいけない」
春季キャンプがスタートし、王者の威風を示したゴームスのヤンキースに向けられた舌鋒は鋭さを増していく。
「キャッシュマンGMとジラルディ監督はまさにプロフェッショナルな仕事をしているが、5億ドルをつぎ込んでも、まだ疑問が残る。(捕手のブライアン)マッキャンはア・リーグでのプレー経験がない。ピッチャー(田中)はメジャーでの投球経験がない。コンバートしなければいけない選手もいる。C・C・サバシアは減量したというし、エース復活となるかもしれない。怪我から戻る選手もいると思うけれど、大事なことは夏に勝つこと。冬に勝つことは大事ではない。それが我々の挑もうとしていることだ」
ヤンキースは田中争奪戦を制したことでストーブリーグの覇者との評価を高めているが、ゴームスはその補強を疑問視。今年メジャー初挑戦となるマー君にも経験値の観点から厳しい見解を寄せていた。ライバル関係にある両軍だけに、開幕前から早くも戦闘モードに突入している。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count