マー君の加入をジーターも歓迎
ヤンキースのマイナー施設で練習中に取材に答える
ヤンキースへの入団が決まった田中将大投手(25)をチームメートはどう見ているのか。ヤンキースの主将で、同じケーシー・クロース氏を代理人にもつデレク・ジーターは歓迎の意向を示した。米紙ニューヨーク・ポストが報じている。
田中はまだメジャーのマウンドで1球も投げていないが、ジーターは今回、チームが結んだ契約を高く評価しているという。
「(この補強は)大きいよ」。フロリダ州タンパにあるヤンキースのマイナー施設で練習を行っているジーターは、AP通信の取材に対して、こう第一声を発したという。そして、「試合で大切なのはピッチングだ。素晴らしいピッチャーがいれば、常に勝つチャンスがあるんだよ」と今回の補強の重要さを説いた。
ジーターは、田中がデビュー1年目に大きなインパクトを与えられると信じている。「私が(田中について)聞いたすべてのことから考えるに、彼はチームにとってかなりの補強になるはずだ」と期待を寄せている。
同じクロース氏を代理人に持つジーターは、先週、ヤンキースの田中獲得に手を貸すかどうかを聞かれたときに「自分は日本語がうまくないから」とジョークを飛ばしている。この日も、同じ理由でまだ田中とは接触していないことを明かした。
田中への2000万ドル(約21億円)を含め、ヤンキースは今オフにすでに補強に約5億ドル(約525億円)を費やしている。今年は節約するとも言われていただけに、他球団は驚きを隠せないが、ジーターは球団の経営方針を十分に理解している。
「確かに我々のチームは今年のオフは節約すると思われていた。ただ、オーナーたちが資金を費やし、チームを良くしようとするのは、プレーヤーにとっては気持ちのいいことだよ」。
一昨年に負った左足首骨折の影響もあり、昨年はわずか17試合の出場に終わった39歳は、今月20日からマイナー施設で練習を開始。復活に向け、着々と準備を進めている。グラウンド上だけでなく、クラブハウスでの影響力も絶大で、田中を力強くサポートしてくれるはずだ。親友の松井秀喜氏は、ジーターの優れた人間性にも一目を置き、尊敬していると明かしている。ヤンキースが生んだスーパースターと田中の“共演”が待ち遠しい。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count