2月9日に41歳を迎えたオリックスのベテラン 谷佳知を支える天国の声

「佳知、お前がいてくれてよかったよ」

「佳知、お前がいてくれてよかったよ」

 勝利に貢献すると、指揮官はこう語りかけていた。谷はもの静かな性格であり、言葉や態度でチームを引っ張るタイプではない。打撃だけでなく、守備や走塁でもレベルの高いプレーを見せることで、チームの模範になるタイプの選手だ。谷にとって当たり前のプレーがチームの手本となった。仰木監督も、自分の意図をしっかりとくみ取る谷に対して、大きな信頼を寄せていたのだろう。指揮官がかけてくれるそんな言葉にも、谷は感謝の思いを抱いていた。

 谷は今年、オリックスのユニホームに再び袖を通した。調整を一任されて、2軍スタート。3月中旬からのオープン戦出場に照準を置き、練習を積んでいる。

 オリックスは今季、野手を多く補強しており、外野陣のレギュラー争いも過熱している。だが、谷ほど経験豊富な選手はいない。勝負所での強さ、優勝争いをする上での心構えなど、今のチームの選手には手本となることばかりだ。そのプレーだけでなく、本気で優勝を目指すオリックスには欠かせない存在になるだろう。巨人在籍7年で5度のリーグ優勝は、偶然や運で成し遂げられることではない。

 1996年以来となる優勝が実現したとき、谷は仰木監督の言葉を思い出すことだろう。

「佳知、お前がいてくれてよかったよ」

 谷は尊敬してやまない天国の恩師にもう1度、そう思ってもらえるように、野球人生をかけて戦う。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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