ジーターの引退発表に地元メディアも騒然
ヤンキース番記者も寝耳に水
ヤンキースのデレク・ジーター内野手(39)が今季限りでの引退を12日にフェイスブックで表明した。メジャー歴代9位の3316本安打を誇るスーパースターの決断を、米国メディアは最大級のニュースとして伝えている。メジャー随一の名門球団・ヤンキースの“象徴”がユニホームを脱ぐという事実は、それだけ重い。
しかも、主将の引退は、ヤンキースの番記者にすら知らなかったようだ。ジーターがフェイスブックを更新した頃、多くの番記者はフロリダ州タンパのマイナー施設で、日本報道陣とともに田中将大の到着を待っていた。11日に入団会見を行ったルーキーは、当日のうちにタンパに移動。早速、マイナー施設で体を動かすと見られていたからだ。
実は、肝心のジーターは引退表明の直前に同施設で練習を行い、取材対応をせずに帰宅していたという。しかし、田中は一向に現れなかった。米メディアの報道によると、右腕はその頃、マイナー施設から歩いて15分ほどの距離にあるキャンプ施設でトレーニングを行っていたという。
田中を待っていた番記者たちは、ジーターの引退が明らかになると、にわかにざわめき始めた。そして、右腕のことは二の次とばかりにあっという間に引き上げ、事実確認のために取材を開始。気が付けば、マイナー施設で田中を待ち続けていたのは、ほとんど日本報道陣だけとなってしまったようだ。
田中のデビュー年と主将の現役最終年が、くしくも重なった。ヤンキースの世代交代は着実に進んでいる。田中もスーパースターの系譜に名を連ねることはできるのか。注目のキャンプは15日にスタートする。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count