岩隈の穴を埋めるために必死? マリナーズが先発投手を補強へ
岩隈の出遅れで急遽補強に動くマリナーズ
「2枚看板」の1枚を欠いて開幕を迎える可能性が高まったマリナーズが、先発投手の補強に動いていることが分かった。米FOXスポーツでスクープを連発する名物記者のケン・ローゼンタール氏がツイッターで「マリナーズがトレードかFAでスターターを補強しようとしている」とつぶやいた。
当然の動きと言えるだろう。マリナーズは昨季、サイ・ヤング賞右腕のフェリックス・ヘルナンデスだけでなく、2年目の岩隈久志も大ブレーク。14勝6敗、防御率2・66という圧巻の成績で、サイ・ヤング賞投票の3位に入った。「2枚看板」は他チームから驚異の存在となり、今季も躍進の鍵になると見られていた。
しかし、キャンプインを控えた12日に岩隈の負傷が発覚。右手中指の第一関節を痛め、4~6週間は投球禁止となることが、球団から発表された。本人の表情は明るく、ジャック・ズレンシックGMも「深刻ではなさそうだ」と話しているが、3週間後に再検査を受ける予定で、開幕には間に合わないと見られている。
今季はヤンキースをFAとなったロビンソン・カノを超大型契約で獲得するなど、長い低迷からの脱出を狙うマリナーズ。しかし、安定してゲームを作れ、高い確率で白星を計算できる岩隈がいないとなると、開幕でつまずく可能性も出てくる。致命傷とならないためにも、実績のある投手の補強は必要不可欠だ。
米国内の報道では、FAで契約に至っていないアービン・サンタナ、ウルバロ・ヒメネスなども候補に挙がっており、マリナーズはベストの選手を探している段階だという。ただ、オフに入ってからマリナーズが狙っているとされていたレイズのデビッド・プライスをトレードで獲得するには、もう手遅れだと指摘されている。
今季はダルビッシュ有とともにサイ・ヤング賞の有力候補に挙げられる岩隈。マリナーズにとっては、開幕直後だけとはいえ、岩隈を失うという事実はあまりにも大きい。どんな補強に出るのか、注目が集まっている。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count