メジャーリーグ・キャンプの練習時間が短い3つの理由
設備やビジネス面での違い
【2.グラウンド設備】
メジャーのキャンプ地は専用の敷地内に4~7面のグラウンドがあり、一つずつのグラウンドが広い。ヤンキースのキャンプ地に関しては、メインもサブグラウンドにも1度に5人投げられるブルペンが併設されていて、スムーズに移動できる。広い球場で異なるメニューを一気に消化できるのも、効率の良い時間短縮につながっている。
【3.ビジネス面】
メジャーリーグは全米にファンが多く、入場料、放映権料が収益面での大きな柱になっている。試合に比べて、練習では球団に資金は多くは入らない。そのため、練習の期間を短くし、野手キャンプインの5日後にはもうオープン戦が始まるというスケジュールが組まれている。チームによっては全米放送のカードもあり、シーズン開幕の前から収益が発生するため、球団には1試合でも多く試合をしたいという感覚がある。
以上のようなことが主な理由として挙げられる。すべてに共通して言えることは「効率良く」という観点なのだ。一方で日本のプロ野球のように体に染みこませる練習も大事なこと。メジャーで活躍した日本人選手たちも、日本での練習があったからこそ、今がある。ただ、一旦、日本からアメリカへと渡ったときには、自分で考えて、効率良く練習をすることが一番の成長への近道なのかもしれない。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count