松坂がキャンプ初日から猛アピールも、強力ライバルが出現!?

ローテーション入りに猛アピールした松坂

 メッツとマイナー契約を結んだ松坂大輔投手(33)が、フロリダ州ポートセントルーシーでキャンプインした。招待選手として参加し、開幕メジャーを目指すことになるが、メッツは先発5番手が決まっておらず、大きなチャンスがあるといえるだろう。ただ、ニューヨークの地元紙スターレジャーによると、右腕に強力なライバルが現れたようだ。

 初日の松坂は猛アピールに成功した。ブルペンでの投球をテリー・コリンズ監督は「本当に衝撃的だった」と表現。同紙は「松坂はすでにコリンズ監督に(存在を)印象づけ、他のスターターのはるか前にいる」として、現時点で先発ローテーション入りの最有力候補であることを伝えた。

 ただ、この日のブルペンで松坂よりも注目を浴びたのは、身長201センチの大型右腕ノア・シンダーガードだった。ジェフ・ウィルポンCEO、サンディー・アルダーソンGMがフェンス越しに背後から熱視線を送り、コリンズ監督も間近で見守る中で力強いピッチングを披露。40球のうち、チェンジアップを8球交えたが、指揮官は「97マイル(約155キロ)と地獄からのフックだ」と直球と決め球のコンビネーションを独特の表現で讃えた。これを聞いた21歳の右腕は、「本当にテリーがそういったの? 本当に興奮したよ」と大喜びだった。

 シンダーガードは、2010年のドラフトで全体38位指名を受け、ブルージェイズに入団。昨年オフに、2012年のサイ・ヤング賞右腕R・A・ディッキーのトレード要員でメッツに移籍してきた。全米のプロスペクト(有望株)ランキングでは11位にランクされている。まだメジャー登板経験はないが、昨年は1Aと2Aで計23試合に先発し、9勝4敗、防御率3.02の成績を残した。117回2/3で133個の三振を奪っている。

 チームは、将来的にマット・ハービー、ザック・ウィーラーとの先発3本柱に成長することを期待している。ただ、現在はまだ慎重に育成している段階だ。もっとも、本人は「先発ローテーションに入りたい」と意欲満々。開幕メジャーは難しいかもしれないが、夏までに頭角を現してくる可能性は十分にある。

 松坂がキャンプで5番目の椅子を勝ち取っていても、シンダーガードがマイナーで結果を残せば、強力なライバルとなることは間違いない。まずはキャンプでサバイバルに生き残ることが大前提だが、1年を通して厳しい戦いが続くことになる。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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