元広島の助っ人がメジャーで前人未到の復活劇へ レンジャーズを優勝に導くキーマンとなれるか

負傷を繰り返したルイスだが

 2012年には開幕投手を務めるも、右肘の屈筋腱を断裂して戦線離脱。右肘の手術を経て、2013年後半からの復帰を目指したが、今度は以前から調整の悪かった股関節が悪化し、股関節置換手術を受けたため、昨季はメジャーで1試合も登板せず終わってしまった。

 おもえば、怪我との付き合いが多い現役生活だ。高校時代に右肘靱帯再建手術(トミー・ジョン手術)を受けたことを皮切りに、右肩回旋腱板、右肘屈筋腱、股関節をそれぞれ手術。広島時代には、一過性ではあるが顔面マヒを患った。

「神が与えてくれた体が、たまたま怪我が多いというだけ。その体でできる限りのことをしているだけだよ。実際に、これ以上を求めることはできないと思うんだ。確かに何度も手術は受けたが、35歳を迎えようという今まで現役でプレーしているんだから、文句はつけられないだろ(笑)」

 だが、股関節手術はタイミングが悪かった。2013年はレンジャーズとの契約最終年。もし健康で過ごせたなら、もし実力どおりの成績を残せていたらなら、今頃どこかのチームと大型契約を結んで、開幕投手の座を争っていたかもしれない。

 それでも、人生に「たられば」はない。手術から全快したルイスは、レンジャーズとマイナー契約を結び、招待選手としてメジャーキャンプに参加。先発ローテ入りを目指す厳しい競争の中に身を投じることになった。

 キャンプイン前日の2月16日。アリゾナ州サプライズにある球団施設に姿を現したルイスは、今までにない晴れやかな表情を浮かべていた。

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