ヤンキースの同僚がマー君の投球を分析 「すべての球種をどんなカウントでも投げられる」
球種が多すぎてサインを出す指が足りない
ヤンキースの田中将大投手(25)がキャンプ2度目のフリー打撃に登板し、またもチームメートから絶賛された。米紙ニューヨーク・ポストが、ボールを受けたフランシスコ・セルベリ捕手、打席に立ったスコット・サイズモア内野手の証言を元に詳しく報じている。
セルベリが驚きを隠せなかったのは、ルーキー右腕の球種の多さだ。サインを出すためには、指が5本では足りないという。しかも、どの球種も一級品だと評している。「彼はすべての球種を投げた。私は(サインを出すために)指がもう1本必要だと思う。(左手の)グラブを外したよ」と笑った。
田中のボールを受けたのは、キャンプイン前のブルペンを含めて、これが3度目。コンビを組む度に、それぞれの球種に強い印象を受けているという。
「彼は素晴らしいよ。すべての球をプレートの両サイドに投げられる。そして、すべての球種をどんなカウントでも投げられる。彼は(メジャーでも)大丈夫だ。本当にいい投手だよ。この前はスプリット、スライダー、速球系だけだったけど、今日はすべての球種を投げた。カーブもね。もっと彼の球を受けて、もっと彼を知ることができれば、彼はさらに多くのことができるようになるだろう」
同捕手はメジャー通算201試合に出場し、多くの投手の球を受けているが、右腕の引き出しの多さには舌を巻いた。
打席に立ったサイズモアも絶賛する。宝刀のスプリットについては「(この日の出来では)彼のベストボールだとは感じなかった」として、それほど鋭いとは感じなかったと分析。だが、印象に残った球種としてカーブを挙げ、「カーブが良く見えた。シャープで、引き金を引く(手を出す)ことができなかった」と脱帽した。
セルベリは田中と黒田博樹のスプリットを比較。「田中の方がよく動く。黒田の方が落ちるタイミングが遅いね」としながら「(2人のスプリットは)似ていると思う」と評した。
チーム内でも、ベールに包まれていたルーキー右腕の実力が徐々に明らかになってきた。そして、確実に評価が高まってきている。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count