マー君のレギュラーシーズン初戦は開幕第3戦か第4戦が濃厚
1日のフィリーズ戦は豪華リレーが実現する
ヤンキース・田中将大投手(25)のメジャーリーグデビューが、4月3日のアストロズ戦(ヒューストン)か4日のブルージェイズ戦(トロント)になると、ケーブル局ESPN電子版など複数の米メディアが報じた。ジョー・ジラルディ監督が28日の会見で、CC・サバシア、黒田博樹に続いて3戦目か4戦目にルーキー右腕が先発するかを問われ「それは安全な賭けだね」と答えたという。
ジラルディ監督は、田中の公式戦初登板日について「スプリングトレーニングがどうなるかを見てみたい」として、まだ決定していないことを示唆。サバシア、黒田の後になることは確実とされていたものの、田中とイバン・ノバのどちらを3番手にして先発ローテーションを組むかは、以前から議論の的となっている。
「彼が(キャンプで)最終的にどのような状態になるかを見たいと考えている。それは(メジャーに)適応する上で最も大きなことだからね」と指揮官は話す。ラリー・ロスチャイルド投手コーチとともに、田中が日本時代の中6日から、メジャー流の中4日のローテーションに対応できるかも、しっかりと見ないといけない。
フロリダ州タンパでキャンプ中の田中は、1日午後1時5分(日本時間2日午前3時5分)開始のフィリーズ戦で、初のオープン戦登板を果たす。各投手が2イニングずつ投げ、先発・サバシア、2番手・黒田、3番手・田中の豪華リレーが実現する予定だ。球数にも35球というメドがあり、2イニングを投げきれなかった場合は、ほかの投手が間に入ってイニング途中から登板する可能性もあるが、田中が5回の頭から登場するのは、ほぼ確実な状況だ。ジラルディ監督は「田中をイニング途中から登板させるつもりはない」と話している。
昨季、楽天で24勝無敗、防御率1・27の成績を残した右腕に対する注目度は抜群。ESPNは、キャンプ地に押し寄せている大量の日本メディアが、田中の一挙手一投足を追いかけていることにも触れている。そんな状況であっても、ジラルディ監督はルーキーに対して感情の高ぶりを抑えてオープン戦初戦のマウンドに上がることを望んでいる。
「これは彼の最初のピッチングだ。願わくば、投球のチェックに気持ちを集中してもらいたい。何かをやり過ぎようとしてしまうことが少し心配だ。私も皆さんと一緒に見てみるとしよう」
田中はここまでブルペンでの投球とフリー打撃への登板で、チームメートから称賛を浴びている。特に、スライダーと宝刀のスプリットのキレはメジャーでも武器となりそうだ。どんな結果が出ようと、首脳陣の期待は揺らがない。まずは内容に注目だ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count