プロ野球開幕まで残り1か月弱 セ・リーグ開幕投手候補の現在地を探る
中日、DeNAはまだ白紙、ヤクルト小川監督は「すでに決めた」
【中日】
4年目の左腕・大野雄大が広島との開幕戦登板が有力視されているが、谷繁新監督は白紙を強調している。今年は落合GM、谷繁監督のタッグ。最終決定するのは谷繁監督自身ではあるが、落合GMの考えも参考にするだろう。過去、落合流は前年まで1軍の登板から遠ざかっていた川崎憲次郎投手を開幕投手として送り込むなど、周囲が予想もできない用兵をしてきた。戦力外寸前だった川上憲伸投手の復活を期して、開幕に起用することもあるかもしれない。
【横浜DeNA】
中畑監督は若手の起用を積極的に行いたい考えがあり、ともに2年目の三嶋一輝投手と井納翔一投手を競わせる方針。井納は2月16日の阪神との練習試合で早くも147キロをマークするなど、直球の走りも良かった。三嶋も140キロの後半の直球を投げ込むなど負けてはいない。中畑監督があえて名前を出すことで競争意識も芽生えてきている。
その2人に静かにライバル心をむき出しにするのはエースの三浦大輔。毎年恒例のブルペンの投げ込みは今年も健在。300球を投げる日もあるなど、キャンプでは2000球を超えた。調整が順調であることから、40歳を迎えたハマの番長の経験も捨てがたい。
【ヤクルト】
小川監督は「もうすでに決めている」とし、昨年の新人王、ライアンこと小川泰弘投手の初の大役が最有力と見られている。ただ開幕経験が豊富な石川雅親投手も順調に調整。一部報道では小川に内定していると報じられているが、開幕まで最後の1か月はこの2人を中心に投手陣は調子を上げていくことだろう。石川はパ・リーグのエース格、金子千尋からチェンジアップを習い、改良を進めている。2月22日の楽天戦では失点したが、低めに集めて、凡打の山を築いていく姿には“らしさ”が見えた。
【開幕カード】
巨人―阪神(東京ドーム)
ヤクルト―DeNA(神宮)
中日―広島(ナゴヤドーム)
※いずれも3月28日午後6時開始
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count