ヤンキースの日本人投手第3の男 建山義紀が名門のブルペンを救う
ブルペンが手薄な今季のヤンキース
今年のヤンキースはブルペンが手薄と言われている。マリアノ・リベラが引退し、クローザーはデビッド・ロバートソンが務める。空席となったセットアッパーは、右ではショーン・ケリー、プレストン・クレイボーン、左は新加入のマット・ソーントンが候補。他にビダル・ヌノ、デビッド・フェルプス、アダム・ウォーレンらのベンチ入りが予想されるが、力不足の印象は否めない。
昨年、ブルペンを支えたケリー、クレイボーン、ウォーレン以外は、オープン戦の結果次第でマイナー行きという可能性もあるだろう。建山がこのままアピールを続ければ、大きなチャンスがあることが分かる。名門球団の救世主となるかもしれないのだ。
今季のテーマは「右打者を抑えることと割り切っている」と建山は言う。ここまでは右打者12人と対戦し、11打数1安打1四球と結果を残している。ただ、主力選手が交代した後の試合後半での登板が多いとあって、本人に満足した様子はない。
「そんな簡単なものじゃないと思いますし、安易にメジャーのマウンドで投げるということも口に出しちゃいけないとも思う。一つ一つの積み重ねだと思うので、それをしていって評価されればいいと思います」。
マイナーの苦しさを分かっているからこそ、気持ちを緩める気にはならない。
次回登板は12日(日本時間13日)のタイガース戦となる見込み。建山はヤンキースの日本人投手第3の男として開幕メジャーをつかめるか。右腕は静かに、着実に、結果を残し続ける。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count