派手さだけではない リーグトップを走る巨人とオリックスの共通点
パ・リーグ首位に立っているオリックスの強み
パ・リーグ首位のオリックスも同様のことが言える。4番ペーニャの勢いが止まらず、すでに6本塁打。打率も3割7分5厘と大当たりだ。
得点38はソフトバンクに次ぐリーグ2位で、失点21は12球団で最少。ただ、糸井嘉男、ペーニャの豪快な3、4番の陰に隠れがちだが、1点を奪い、1点を守る野球をしている。
オリックスの強さの象徴は5日の京セラドーム大阪での試合。4-1で西武を下した一戦だ。
ペーニャの6号3ランが飛び出し、ディクソンが7回1失点。セットアッパーの佐藤達也、平野佳寿とつなぎ、これ以上のない快勝劇だった。そこで森脇浩司監督が絶賛したのは、本塁打のペーニャでなく、盤石な投手リレーでもなく、1点目の取り方だった。
5回裏。8番からの打順だったが安達了一が四球を選び、9番の伊藤光がきっちりと送りバント。ヘルマンはショートゴロに倒れたが、続く2番の平野恵一がファウルで粘って四球を選び、チャンスを広げた。その後、相手のバッテリーエラーで2、3塁とし、糸井の内野安打で1点を先制。そして、ペーニャの一撃が飛び出した。
「そういう流れが中軸にチャンスを回してくれたのだと思う」と伏兵たちの活躍を評価した森脇監督。結果から見れば、ペーニャの一発が試合を決めているが、このように常につなぐ意識によって奪う1点とその攻撃の形が今後も生きてくるだろう。