27年ぶりの開幕3カード勝ち越し 広島を支える菊池涼介の高い貢献度
攻守に着実な成長を見せる菊池涼介
広島が1987年以来となる開幕3カード勝ち越しを決めた。27年前は最終的には巨人が優勝。広島は中日に次ぐ3位に終わっているが、俊足巧打の正田耕三が首位打者、リチャード・ランスが本塁打王、そして川口和久(現巨人コーチ)が最多奪三振のタイトルを獲得した年だ。ちなみに、西武の炭谷銀仁朗やヤクルトの村中恭平らが生まれた年でもある。
広島は開幕から、
中日○○●
ヤクルト○○雨
DeNA○●○
6勝2敗で巨人と並び、同率首位につける。明日4月8日からは昨季のクライマックスシリーズのファイナルステージのカードにもなった、この巨人-広島の首位攻防戦が実現することになった。
これまでの8試合では日替わりヒーローが生まれている。
3月29日の中日戦ではドラフト2位ルーキーの九里亜蓮が6回1失点。新人投手が勝利投手になった。4月1日のヤクルト戦では丸佳浩が先頭打者ホームランで勢いづけた。2日は堂林翔太が、4日の横浜DeNA戦では梵英心がそれぞれサヨナラホームランを放った。6日はエース前田健太が今季初勝利。着実に白星を重ねていっている。
その中でも忘れてはならない存在が昨年、二塁のゴールデングラブ賞を獲得した菊池涼介である。
打率はエルドレッドの4割6分4厘に次ぐ、3割1分の好成績。「積極的に打つように心掛けています」と5試合連続ヒット中で、打点はチームトップタイの6と打撃でチームを引っ張っているようにも見えるが、犠打が5つもある。チームへの貢献度が最も高いと言ってもいい。
1日のヤクルト戦で光ったのは2点リードの6回の守備。一打同点のピンチに、定位置よりも二塁ベースに近づき、ヤクルト山田のセンターに抜けそうな当たりをうまくさばいた。そのほかにもライナーに飛びつき併殺を完成させるなど、貢献は打撃だけではない。攻守で着実に成長している菊池。巨人戦でどのような活躍を見せてくれるかに注目だ。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count